内容説明
物理化学をはじめて学ぶ学生諸君にはわかりにくいかもしれないが、これは新しい形式の物理化学教科書である。そのキーワードは「分子」と「基本事項」で、はじめから終わりまで分子を中心に据えて物理化学の基本をきちんと学ぶという姿勢を貫いている。
目次
量子論の夜明け
古典的波動方程式
シュレーディンガー方程式と箱の中の粒子
量子力学の仮説と一般原理
調和振動子と剛体回転子:二つの分光学モデル
水素原子
近似的方法
多電子原子
化学結合:二原子分子
多原子分子における結合〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イワトコナマズ
3
分子論てきアプローチと書いてある通り、この本の大きな流れは、量子化学(原子、イオン、分子)から統計熱力学に行き、そこから熱力学を説明するというものです。これはアトキンスなどとは異なる順番ですが、量子化学からのつながりを意識するにはこちらの方がいいとおもいます。アトキンスと比較すると数式を重視していて、計算過程も詳しく書いてあります。教科書の中で必要な数学の知識などもこの本の中に書いてあって、これ一冊だけで勉強できるのもうれしいです。2014/11/04
U-tan
3
大学受験の参考書のように懇切丁寧.くどいくらい.この本で扱う量子化学(主に,非相対論的な Schrödinger equation を基礎として,問題解決のためうまい近似をするような系統的な技術の集まり)は身近な現象の多くのよい説明を与える気がする.2011/09/06
シン
2
アトキンスより丁寧な解説。何でこの式出てきたの?ってのが少ない。具体的な計算を通して理解する物理化学。2014/06/27
ちゃっぴー
2
波動関数ベースの教科書。物理化学の現在本質と言われている部分を非常に良く書いてある
好奇心の横断歩道を渡る!
1
量子力学とレーザーの勉強に。分かり易く書いているのか、それとも簡単なことしか書いていないのか、量子力学では2冊目だからか。よく分かったつもりになった。2019/07/17