出版社内容情報
ミツバチたちは民主的なプロセスを通して常に最良の意思決定を選択している。人間にも応用可能なミツバチの集団意思決定の謎に迫る!
新しい巣をどこにするか。
群れにとって生死にかかわる選択を、
ミツバチたちは民主的な意思決定プロセスを通して行ない、
常に最良の巣を選び出す。
その謎に迫るため、森や草原、海風吹きすさぶ岩だらけの島へと、
ミツバチを追って、著者はどこまでも行く。
こうしてミツバチから学んだ集団意思決定は、人間にも応用でき、
既に著者が大学の教授会で実践し、その効果を実感している。
プロローグ
第一章 ミツバチ 入門編
集団的知能
ミツバチのダンス
土まみれのダンサー
ミツバチに夢中の日々
第二章 ミツバチコロニーの生活
複合的生物
独特の年間サイクル
コロニーの繁殖
分蜂
第三章 ミツバチの理想の住処
野生のコロニーの巣
ミツバチが好む場所
無料でミツバチを手に入れる方法
不動産鑑定
第四章 探索バチの議論
リンダウアーの分蜂群
私の分蜂群
果敢な探検者たち
第五章 最良の候補地での合意
ベスト・オブ・N
一五リットルの中級品
ミツバチの心の窓
実験本番
すべてを知り尽くした分蜂群
第六章 合意の形成
活発なダンスと気の抜けたダンス
ダンスの強さによる候補地の質の表現
強いものはより強く
反対意見の消失
第七章 引っ越しの開始
飛行前のウォーミングアップ
笛鳴らしをする熱いハチ
騒ぐブンブン走行バチ
合意か定足数か
なぜ定足数を感知するのか?
第八章 飛行中の分蜂群の誘導
分蜂群を追って
リーダーと追従バチ
ふさがれた発香器官
急行バチの流れ
ミツバチ追跡のためのコンピューター・ビジョン・アルゴリズム
案内係の集合
第九章 認知主体としての分蜂群
意思決定の概念的枠組み
分蜂群の感覚変換
分蜂群の決定変換
分蜂群の行動変換
最適設計の収斂点?
第一〇章 分蜂群の知恵
教訓一:意思決定集団は、利害が一致し、互いに敬意を抱く個人で構成する
教訓二:リーダーが集団の考えに及ぼす影響をできるだけ小さくする
教訓三:多様な解答を探る
教訓四:集団の知識を議論を通じてまとめる
教訓五:定足数反応を使って一貫性、正確性、スピードを確保する
エピローグ
索引
訳者あとがき
【著者紹介】
1952年生まれ。米国ダートマス大学卒業後、ハーバード大学でミツバチの研究により 博士号を取得。現在コーネル大学生物学教授。著書に『ミツバチの知恵』(青土社 1998)などがある。
内容説明
新しい巣をどこにするか。群れにとって生死にかかわる選択を、ミツバチたちは民主的な意思決定プロセスを通して行ない、そして常に最良の巣を選び出す。ミツバチの好みを探るため、作った巣箱の数は252個。ある時はミツバチ用ランニングマシーンを開発し、またある時は、自動車修理工場で入手したゴム製のホースで、ミツバチの笛鳴らしの音に聞き耳をたてる。1950年代、ドイツのリンダウアー教授が始めた、ミツバチの家探しについての研究を引き継いだシーリー先生の、ミツバチへの熱い愛と好奇心がほとばしる。フィールドサイエンスの醍醐味を伝える好著。
目次
第1章 ミツバチ入門編
第2章 ミツバチコロニーの生活
第3章 ミツバチの理想の住処
第4章 探索バチの議論
第5章 最良の候補地での合意
第6章 合意の形成
第7章 引っ越しの開始
第8章 飛行中の分蜂群の誘導
第9章 認知主体としての分蜂群
第10章 分蜂群の知恵
著者等紹介
シーリー,トーマス・D.[シーリー,トーマスD.] [Seeley,Thomas D.]
1952年生まれ。米国ダートマス大学卒業後、ハーバード大学でミツバチの研究により博士号を取得。現在コーネル大学生物学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろすけ
yooou
tkokon
ふぇるけん
dowalf