日本人はなぜ「科学」ではなく「理科」を選んだのか

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784806712732
  • NDC分類 375.42
  • Cコード C0040

内容説明

牛、ニワトリ、ドジョウ、メダカ…が身近にいた時代、「理科」は「百姓仕事」がささえていた。それは、いのちの教育でもあった。西洋科学とは根本思想を異にする日本の理科のあり方を、理科ばなれが言われる今、理科再生へ向けて、一地方での実践をもとに、新たな視点から提案する。

目次

第1章 さまざまな自然観
第2章 自然科学の自然観・理科の自然観
第3章 百姓仕事がささえた「理科」
第4章 理科の変遷―一九四五年から現在
第5章 理科ばなれの現実
第6章 何を、何で、どう教えるか―理科教育の三つの要素
第7章 「理科」のなかの環境教育
第8章 「理科」がになう心の教育

著者等紹介

藤島弘純[フジシマヒロスミ]
1933年愛媛県松山市生まれ。1962年愛媛大学教育学部卒業。理学博士。高校教諭を経て、鳥取大学教育学部助教授、教授、附属教育実践研究指導センター長(併任)などを歴任し、1999年停年退官。現役時代は、田畑の雑草の種分化についての生体遺伝学的研究のほかに、附属小学校の教師と共同で五感に働きかける理科授業や、生命の神秘を実感する社会人向けの理科講座などを実践。現在は、雑草として除草されながらもたくましく生きている、ツユクサやキツネノボタン等の種分化の機構を遺伝学的・生態学的にもっと解明したいと、中国や韓国の研究者たちと共同研究を進行中。また、メダカやホタル、カエル、トンボなど生き物がにぎわい、子どもの歓声がこだまする水田環境の再生にも取り組んでいる
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆうみい

6
科学と理科の違いについて調べていて読んだ本。理科はアニミズム的な自然観を含んでいる、らしい。が、やっぱり理科でそういう心が育まれたのかには疑問。 質量保存を理解してないとか、魚類/爬虫類等の違いがわからない学生(理系でも!)が相当数いることに絶望!と思ったが、ツユクサとかの葉脈は私もちゃんと書けないや。奢りダメ。2017/09/19

ざまたかこ

1
理科教育について書かれた本ではあるのですが、西洋と日本の自然観の違いや学習指導要領の変遷、理科離れや学力低下の実態など、教育の諸問題を幅広く取り上げています。最後は国際化についても。教育現場で働く人と読んで話し合ってみたいです。2017/02/28

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