目次
第1講 野蛮とは何か。芸術とは何か。芸術は民族の文明の度合に関係するか。どのような社会条件が芸術の発展に最適か
第2講 原始時代の建物―ギリシア人の建築芸術の概観
第3講 ギリシア人とローマ人の芸術の比較:相違とその原因
第4講 ローマ人の建築
第5講 建築の研究方法、ローマ人のバシリカ、古代人の私的建築
第6講 古代建築の衰退期、ビザンティン建築の起源、キリスト教公認以後の西欧建築
第7講 中世西欧建築の原理
第8講 建築衰退の原因:建築設計の若干の原理。西欧、特にフランスのルネサンス
第9講 建築家に必要な原理と知識
第10講 19世紀の建築と研究の方法
著者等紹介
飯田喜四郎[イイダキシロウ]
1924年東京都生れ。1949年東京大学卒業。宮内庁(1957~63)、名古屋大学(1963~88)、愛知工業大学(1988~97)、神宮司庁(1992~97)を経て博物館明治村館長(1997~)、愛知工業大学客員教授、名古屋大学名誉教授。工学博士。専攻は西洋建築史
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感想・レビュー
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とても面白かった。建築に関する本だがその内容は芸術の定義、芸術としての建築の定義から始まる。建築分野に関しては私は門外漢だがなかなか楽しめて読めた。芸術・建築に対する真摯な姿勢が文章から伝わる。翻訳された書籍なのでそのフィルターはあると思われるが強い信念によって書かれた本だと思ったし、自身の限界を見極めて後世へ委ねる記述もあって長く続く建築史の一端を担うに足る書籍だと思った。この本によって私の建築という芸術が定義出来たと思う。ギリシャ芸術の記述が多くギリシャの書籍をまた読んでみようと思った。2021/12/05