内容説明
カリフォルニア州の軍事研究施設から、爆発とともに謎の物質が流出した。その研究所から発信された最後のメッセージは、“殺して…私たちを全員、殺して”。現地に赴いたシグマフォースのペインター・クロウ司令官は、山間部を死の世界に変えながら拡散する物質の封じ込め作戦の指揮を執るが、正体不明の物質への対処法が見つからない。一方、研究施設で行なわれていた実験内容を探っていたグレイ・ピアース隊長は、施設の爆発後に行方不明となったケンドール・ヘス所長の知り合いのアレックス・ハリントン教授から要請を受け、南極大陸に飛ぶ。しかし、現地ではグレイたちの調査を妨げる勢力が待ち構えていた。カリフォルニア州での災厄と氷の大陸での攻撃を、裏で画策しているのはいったい何者なのか?
著者等紹介
ロリンズ,ジェームズ[ロリンズ,ジェームズ] [Rollins,James]
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化
桑田健[クワタタケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
156
冒頭から引き込まれる。ダーウィンが何やら怪しげな生物と対峙する南極の描写の後現代に。何やら怪しい研究所で悪魔の実験んが行われたことが暗示される。謎の開示がロリンズらしく面白いが、想像させるだけで正体を明かさないのが面白い。美しい大自然から色が抜け落ちていく場面はラヴクラフトの宇宙からの色を思い出す。危険な展開を予感させつつ下巻に!Jロリンズはこうでなくては。2016/10/28
KAZOO
128
著者のシリーズの最新作のものです。今回は生物学的な話で結構難しい内容です。カリフォルニアのある湖の近くの事件から南極に行ったりして相変わらず行動力がすごいという感じです。この作者は犬が好きなのでしょうね。まだ読んでいないタッカー&ケインでも、犬が出てくるし、今回もシベリアンハスキーが出てきます。私も犬好きなので楽しめます。2017/01/26
トムトム
42
バクテリアから植物から動物から、全ての生き物を殺せる人工生物が研究所から漏れた!大変だ!ニッコという名前のハスキー犬が出てくる。うちのネコも名前はニッコ。ネッコのニッコ。妙に親近感。頑張れ、ニッコ!!2020/03/23
キムチ27
42
Σシリーズ10作目、もう安定した!としか言いようもないスペクタクルな展開。筆者作品が米で圧倒的人気を誇るのもむべなるかな。それを一部のコア的人気と言ったり、荒唐無稽といえばそれまでとも思うけど。日常的なちんまり世界を離れて遊ばせてくれる、しかも歴史的事実をきっちりとらまえつつ、科学的な研究知識も随所に導入されている展開には平伏。ダーウィンとくるからにはガラパゴス世界観だろうと予測はしたものの・・極限環境生物を使っての実験からネオジェネシス、とんでもない怪物の産出。誰が、何故に~と引っ張り次なる解明へ。2016/12/13
み
29
致死性の病原体との戦い、ニッコも彼も負けないで!そして、コワルスキさんは出番少なめ、そして、ふられたの?下巻へ。2021/08/28