人間と社会を変えた9つの確率・統計学物語

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人間と社会を変えた9つの確率・統計学物語

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784797375350
  • NDC分類 417
  • Cコード C0041

出版社内容情報

確率・統計のパイオニアの発想がわかる!

本書は、弊社刊行のベストセラー、イアン・スチュアート『世界を変えた17の方程式』の確率・統計学バージョンです。下記の[内容例]のような、確率・統計学の発展における重要なトピックを、数学者・統計学者の発想がどういうものかがわかるように解説しました。さらに、彼らの人柄や時代的・思想的背景もあわせて紹介し、数学が苦手の読者でも十分に楽しめる内容です。

[内容例]
★パスカルとフェルマーが手紙でやりとりした「賭けの問題」とは?
★ラプラスが考えた「証人が真実を述べている確率」とは?
★ガウスが天体学者に先駆けて発見した惑星の位置計算とは?
★ゴルトンは体格の遺伝をどうデータから読み解いたか?
★ノイマンの「ゲーム理論」とはどういうものか?

第1章 確率は賭けから始まった……パスカル、フェルマー

現代社会を動かす「確率」
マジメに「公平」を考えると
歴史を動かした往復書簡
パスカル先生に、「賭けの中断」問題を尋ねる
賭けの中断、あるいは点数の問題
あの「最終定理」のフェルマーに会う
パスカル先生を再訪

第2章 当たりやすさは測定可能……ヤコブ・ベルヌーイ

世界のトップ学問ファミリー……ベルヌーイ家
ヤコブ・ベルヌーイ『推測術』……本格的確率書
数え上げの不思議
累乗和の公式
確率は測れる……大数の法則

第3章 確率論を発展させたおもしろい問題……ド・モアブル

「偶然」の支配に抵抗
イギリスにおけるフレンチ・コネクション……ド・モアブル
偶然はむしろユービキタス
確率で偶然を測る
モンモールという人
「一致の問題」すなわち出会いの確率
釣り鐘型分布あらわる

第4章 原因と結果の法則……ベイズ

神学と数学者の意外なかかわり
タンブリッジ・ウェルズとマウント・シオン教会
神の摂理と確率
画期的原理も生前は出版されず
ゼミナール「ベイズの定理」
ベイズの多才な友人、プライス
南海泡沫事件

第5章 古典確率論の完成と新しい出発……ラプラス

エース登場
政治人ラプラス
神の摂理と確率
ラプラス・レクチャー
ラプラスによる「ベイズの定理」
ラプラスの母関数
神について

第6章 天文学者も驚いたデータ予測の秘密……ガウス

またの名を「ガウス分布」
二人の女王に仕えた数学の第一人者
狭くとも深く
横目で見ておく、数学業績一覧
ガウスが語る、観測データの重要性
ガウスの誤差論、余裕の勝利
最尤原理の源泉
誤差曲線と最小二乗法
ガウスによる惑星ケレスの再発見
ガウスのLSセオリー(最小二乗法)
統計学の「始まりの終わり」

第7章 統計理論を築いた人たち……ケトレー、ゴルトン、ピアソン、ゴセット、フィッシャー、ネイマン

統計学革命
第1日:歴史上最初の数理統計学者……ケトレー
第2日:「統計革命」の一番手……ゴルトン
第3日:統計学基礎の建設者……カール・ピアソン
第4日:「スチューデント」先生を訪ねて……ゴセット
第5日:統計学の父……フィッシャー
第6日:現代統計学を共有知識に……ネイマン

第8章 現代確率論の誕生……コルモゴロフ

ルベーグの測度論からコルモゴロフの確率論へ
ブラウン運動を作る……詰めこみ
確率の現代数学的な定義
コルモゴロフのゼロ・ワン法則

第9章 相手を知らずとも百戦危うくない「戦略」とは……フォン・ノイマン、ワルド、サベジ、ケインズ

数学的合理性から社会的合理性へ
「魔物」など必要ない
フォン・ノイマンのミニマクス定理と確率の世界
「世界一」を譲らなかったフォン・ノイマン
ゲーム理論ラフスケッチ……相手を知らずとも百戦危うくない
最適戦略として役に立つ確率
ユダヤ人は世界全体が活躍の場
パーソナル確率を主張したL.J.サべジ
ワルドの統計的決定理論
ユダヤ民族のアイデンティティと統計学
統計的決定理論チュートリアル
経済学者ケインズの『確率論試論』

あとがき
参考文献
索引


◎コラム
勝ち逃げは許されるか
eの出現
指数関数、対数関数の微積分
確率における和分(部分和)の例
ガウス分布の導き方メモ
明治日本と西洋の邂逅
ブラウン運動の基礎

【著者紹介】
1942年東京に生まれる。1966年東京大学教養学部卒業。文部省統計数理研究所・研究員。スタンフォード大学大学院統計学博士課程修了(Ph.D.)。筑波大学助教授。東京大学教養学部教授。同大学院総合文化研究科・教養学部教授、同大学院新領域創成科学研究科教授、上智大学教授を経て、現在、聖学院大学大学院政治政策学研究科教授、東京大学名誉教授。著書に『社会を読み解く数学』(ベレ出版)『はじめよう!統計学超入門』(技術評論社)『図解入門 よくわかる最新ベイズ統計の基本と仕組み』(秀和システム)『入門確率過程』『入門ベイズ統計』(東京図書)、共著に『統計学入門(基礎統計学)』(東京大学出版会)など、多数。

内容説明

パスカル、フェルマーからフォン・ノイマン、ケインズまで。確率・統計のパイオニアの発想がわかる!

目次

第1章 確率は賭けから始まった―パスカル、フェルマー
第2章 当たりやすさは測定可能―ヤコブ・ベルヌーイ
第3章 確率論を発展させたおもしろい問題―ド・モアブル
第4章 原因と結果の法則―ベイズ
第5章 古典確率論の完成と新しい出発―ラプラス
第6章 天文学者も驚いたデータ予測の秘密―ガウス
第7章 統計理論を築いた人たち―ケトレー、ゴルトン、ピアソン、ゴセット、フィッシャー、ネイマン
第8章 現代確率論の誕生―コルモゴロフ
第9章 相手を知らずとも百戦危うくない「戦略」とは―フォン・ノイマン、ワルド、サベジ、ケインズ

著者等紹介

松原望[マツバラノゾム]
1942年東京に生まれる。1966年東京大学教養学部卒業。文部省統計数理研究所・研究員。スタンフォード大学大学院統計学博士課程修了(Ph.D.)。筑波大学助教授。東京大学教養学部教授。同大学院総合文化研究科・教養学部教授、同大学院新領域創成科学研究科教授、上智大学教授を経て、聖学院大学大学院政治政策学研究科教授、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおにし

11
私のように確率・統計の入門書として読むと、難しくて挫折するでしょう。一通り確率・統計を学んだ人が読めば、確率・統計の背景にある思想が理解できるのかもしれません。またいつか再読したいと思います。2015/08/30

Riko

1
図書館で借りた2021/01/25

mita

1
難しい一歩前進2015/07/26

1
パスカル、フェルマー、ベイズ、ガウス、コルモゴロフ、フォン・ノイマン、ケインズなどが載っている。個人的にルベーグ測度論から確率論を建てたコルモゴロフの確率論の基礎概念の話を拡張してほしかった。数式がそれほどなく、ノイマンのゲーム理論では戦略の説明はあっても空間の説明がなく、信念について少し書かれている。2015/05/20

subabai

0
対話型で進むため平易な内容かと思いきや、数学に慣れ親しんでないと簡単には理解できない。少なくとも統計学の基礎がないと読んでてて辛いだろう。 χ2検定はみなさんご存知らしいです。 そのバックグラウンドがあるならば、統計学の歴史を数学者の人間関係と共に知れるので楽しめると思う。 私は200ページ強で挫折です...2022/01/03

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