目次
第1夜 みんな、どこにいるのだろう(人類の「幼年期」の終わり;宇宙生命の存在を夢見た古代の人びと ほか)
第2夜 火星に生命は棲んでいるのか(日本と火星に憧れたアメリカ人青年の夢;火星運河論争と火星ブームの勃発 ほか)
第3夜 地球の生命はどこからやって来たか(地球の生命をつくったのは宇宙から来た「生命の種」?;超新星爆発がきっかけとなって生まれた太陽系 ほか)
第4夜 第二の地球はいくつあるのか(続々と見つかる太陽系外の惑星たち;幻となったバーナード星の惑星 ほか)
第5夜 私たちは宇宙人と出会えるのか(なぜ誰もメッセージを送ってくれないのか;宇宙人探しの先駆者たち ほか)
著者等紹介
佐藤勝彦[サトウカツヒコ]
1945年、香川県生まれ。京都大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。現在、東京大学名誉教授、大学共同利用機関法人自然科学研究機構長、明星大学理工学部客員教授。理学博士。専攻は宇宙論・宇宙物理学。「インフレーション理論」をアメリカのグースと独立に提唱、国際天文学連合宇宙論委員会委員長を務めるなど、その功績は世界的に広く知られる。1989年井上学術賞、1990年仁科記念賞受賞。2002年紫綬褒章受章。2010年学士院賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
141
宇宙のどこかには生命はいるのだろうか。お気楽にたくさんいるよといってみるけど、ならどうして僕らに誰も連絡よこさないんだろう・・・。こんな疑問を軸に最近の天文学の話を総ざらい。系外惑星探査の話もちょっと出る。生命の始まりの予想も面白いけど、一番感心したのは、人類が重ねてきた系外惑星の探し方だった。おいしい小皿料理が並ぶような本だった。良書。2018/03/04
ntahima
36
著者はビックバンの前段階に関するインフレーション理論の提唱者であり、物理学・宇宙論に関する啓蒙家としても知られる。世に宇宙に関する本は多いが一冊丸ごと地球外生命というのは珍しい。最近の科学は高度に専門化されており研究者の本を読んでも全体像が把握し辛い傾向にある。著者は最新の天文学的成果を縦横に駆使し宇宙と生命の関係について鮮やかに描いてみせる。但、著者は宇宙生物学の専門家ではない為、この分野の最新仮説を期待する向きには少し物足りないかもしれない。それと最終章がちょっと駆け足気味。もう少し書いてほしかった。2012/09/16
たー
34
地球外生命体の可能性についての話を軸に、太陽系や地球の起源なども分かりやすく書かれてあり、面白いし夢がある。2012/06/10
Akie
25
フェルミのパラドックス、左手型アミノ酸が興味深かったです。宇宙に私たちのような生命がいるのかどうか、私たちの存在は奇跡なのか、知りたいようで知りたくないような。解明されないほうがロマンがあっていい気もするなあ。2015/02/20
爽
25
ものすごくおもしろかった。「地球外生命」と聞くとどうしても映画なんかに出てくる宇宙人を想像してしまうけれど、そういったイメージ自体を壊してくれた。地球が生まれてからの長い歴史の中で、80年ほどの寿命しかない人間は本当に何にも残らないようなものだと思う。けれどそこまで進化していくことが、どれほどの奇跡と幸運によってもたらされたものなのか少し知ることができたような気がした。理論でわかっていても、実感としては全くないけれども。「眠れなくなる宇宙のはなし」はまだ読んでいないので次読もう。2013/04/25