内容説明
ふり返るな―、ふり返るから殺される。ハードボイルドはこんなにも心あたたかい。青春小説の旗手がおくるリリカルな「純愛探偵小説」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
13
【図書館】シリーズ、第2弾。 徐々に草平の過去が明らかになる。 今回は高校の同級生が事件に巻き込まれる話。 過去の懐かしい想い出や現在の姿に、思わぬギャップを感じて、草平が悩む姿が愛らしい。 表紙画、犯人のネタ晴らしをしてる様で興ざめ。 といっても、何故、この女なのか判らないから良いか・・・ハードボイルドに決めていても、どこか隙がある、そこが憎めないですよね。 シリーズ毎に追いかけたいけど、途中欠番がある、図書館だから仕方がない。 連作だから支障はないと思うが、ちょっと残念。 初期の頃は古いしな。2021/10/09
しろ
1
☆7 柚木草平のキャラはやっぱり好きだ。被害者と容疑者が高校時代のクラスメートという事件だが,柚木は自分の気持ちのためだけに事件を追っているんだろう。飄々としているがそういう熱いところもあるので憎めない。2009/06/24
ちょく
0
読み始めてすぐ既視感を覚えたのだが、何のことはない、柚木草平は『彼女はたぶん魔法を使う』のキャラクターで、自分がシリーズものと知らずに読み始めただけのことだった。樋口氏の文体に惚れ込んで、片っ端から読んでいるが、今回は軽妙な語り口は控えめで、ミステリ部分に力を割いていたように思う。バランス的には良いかもしれないが、事件自体は悲しいほどにどうでもいい結末だった。洒脱な筆致はそのままに、骨太なストーリーを読んでみたいものである。2014/04/09
ちぃ
0
柚木草平シリーズ第二弾。前作よりもテンポがよく会話のウィットに富んでいると思いきや、テーマは重い。何もかもが備わった同級生に対する憎悪を消し去ることができなかった芳枝。自分のことならば抑えきることもできたのだろうか。対象が皆、同級生なのが柚木さんの心の重さになっていく。柚木さんの『心の涙』が溢れる一冊。2011/06/04
かじゅん
0
タイトルに惹かれ選んだ。けど、いまいちだった。2009/04/30