出版社内容情報
人々の生活を、スマホやウエアラブルセンサを使って記録、それを解析し、集団の生産性や創造的成果、意思決定などを大きく改善・向上させる新手法「社会物理学」。その応用範囲は都市の犯罪率の低減、エネルギー利用の効率化、感染症蔓延の阻止、災害復旧、市民の健康向上にまで広がる。ビジネスから都市計画、社会制度設計にまで影響を及ぼす、新しい科学の誕生。
◎我々は、うまくいっている人を真似る「社会的学習」に依存している
◎社会的学習を理解することが、「集合知」を理解し増幅させるカギ
◎市場原理だけでは不十分。規範を守らせる仲間同士の絆が重要
◎自分の友だち同士も、やはり友だち関係にあるコミュニティは強い
◎人々の行動を変革させる「ソーシャルネットワーク・インセンティブ」
◎プライバシーとビッグデータを両立させる「データのニューディール」
【著者紹介】
米国MIT メディアラボ起業プログラム所長。MIT ヒューマンダイナミクスラボ所長。ビッグデータの世界的第一人者。2012 年にフォーブス誌の「世界で最も有力なデータサイエンティスト7 人」の1人に選ばれた。邦訳されている著書に『正直シグナル』(みすず書房)がある。
内容説明
組織の“集合知”は「つながり」しだいで増幅し、生産性も上がる。集団を賢くする方法が、ビッグデータで明らかに!のべ数百万時間におよぶ社会実験のビッグデータから、「人間の集団」がもつ普遍的性質を解明。社会科学と人間理解に革命を起こす画期的研究を、第一人者が綴る。
目次
社会物理学とは何か―社会の進化をビッグデータで理解するための新しい枠組み
1 社会物理学(探求―いかにして良いアイデアを発見し、優れた意思決定に結びつけるか;アイデアの流れ―集合知の土台となるもの;エンゲージメント―なぜ共同で作業することができるのか)
2 アイデアマシン(集団的知性―交流のパターンからどのように集団的知性が生まれるのか;組織を改善する―交流パターンの可視化を通じて集団的知性を形成する;組織を変化に対応させる―ソーシャルネットワーク・インセンティブを使用した迅速な組織の構築と、破壊的な変化への対応)
3 データ駆動型都市(都市のセンシング―モバイルセンシングによる「神経系」が都市をより健全・安全・効率的に;「なぜ人は都市をつくるのか」の科学―社会物理学とビッグデータが、都市の理解と開発のあり方を変える)
4 データ駆動型社会(データ駆動型社会―やがて来るデータに基づいて動く社会とは、どのような姿になるのか;社会をより良くデザインする―社会物理学が人間中心型社会の設計を支援する)
著者等紹介
ペントランド,アレックス[ペントランド,アレックス] [Pentland,Alex]
マサチューセッツ工科大学(MIT)教授。MITメディアラボ創設から関わり、現在は同ラボのヒューマンダイナミクス研究グループ所長を務める。ビッグデータ研究の世界的第一人者で、フォーブス誌が選ぶ「世界で最も有力な7人のデータサイエンティスト」にも選ばれた。また10以上のビッグデータ関連の会社を創立した起業家でもある。世界経済フォーラムでは、ビッグデータと個人データ保護に関するイニシアチブを主導した
小林啓倫[コバヤシアキヒト]
株式会社日立コンサルティング経営コンサルタント。筑波大学大学院卒。システムエンジニアとしてキャリアを積んだ後、2003年に米バブソン大学にてMBAを取得、2005年より現職
矢野和男[ヤノカズオ]
株式会社日立製作所研究開発グループ技師長。早稲田大学物理修士卒、工学博士。1984年に日立製作所入社。ウエアラブル技術を用いたビッグデータの収集・分析により世界的に注目を集め、Erice Prizeなど国際的な賞を多数受賞。アレックス・ペントランドと、本書の中でもとり上げられている人間行動計画の共同研究を行った。東京工業大大学院連携教授。文部科学省情報科学技術委員。IEEEフェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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