出版社内容情報
リュミエールの時代から現代まで、映画の魅惑の正体をめぐるまったく新しい映画史!「映画百年」の真実の姿が新鮮な光のもとで立ち現れる。
内容説明
「映画100年」の真実の姿が新鮮な光のもとで立ち現れる。映画の魅惑の正体をめぐるまったく新しい映画史。
目次
映画史の「読み直し」の試み
スター誕生
Focus on the money!
「作家主義」の功罪
映画批評何するものぞ
アンリ・ラングロワとノアの方舟
エロール・フリンの冒険―『ロビンフッドの冒険』
テクニカラーの冒険―ジャック・カーディフに聞く
宇宙戦争は起こらないだろう
ボリシェヴィキ国から出たエイゼンシュテイン氏の異常な冒険(第一部;第二部)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mizzan72
4
市川崑〜森遊机〜和田誠〜山田宏一……と著者を繋げて、映画関係の本を続けて読む。どの章にも興味を惹かれるが、やはり個人的に関心が高い映画黎明期の話や、ヒッチコックとトリュフォー、日本映画について書かれた部分はじっくりと読み込んでしまう。どんな分野の歴史にも言えることだが、誰かが目的を持って積み上げてきた部分と、意図せずそうなってしまった事柄があり、それらが相互に作用して、現在の映画があるのかと思うと、なんだかどんなにつまらない映画にも、意味があるように思えてくるなぁ。2018/05/06
gu
3
とても勉強になったし楽しい読書だった。映画の「映画的」な(魔とか神話とか狂気といった言葉がくっついてきそうな)100年の歴史を駆け抜ける。2020/04/25
呉
3
ゴダール『中国女』の引用に始まる映画史の読み解き。商業主義・作家主義、クレショフ効果、ホークス=ヒッチコック主義、アニメーションと実写、黒澤明とマキノ雅弘・シュトロハイムとルノワールの違い、メソッド演技…あらゆる要素を自由奔放に駆け巡るその姿は駅馬車から馬へと乗り移るジョン・ウエインの様。山田宏一の視点そのものがキャメラであり映画なんですね。それでいて煽ることもカマシを入れることもなく、誠実に、時にユーモアを混ぜて語るスタイル。自分の欲しいものが全てあったと言ってもいいくらい。2013/09/07
イワシ
1
駆け抜けるような映画百年史がページをめくるたびに展開される。すべてのページに共通するのは、映画のあまりにも魅惑的なエロティシズムだ。山田宏一の映画分筆は『上海特急』のマレーネ・ディートリッヒをたまらなく魅力的に紹介している。2013/05/23
sakamoto
1
P・ケイルは『フリッカー』みたいと思ったら実際にモデルだったとは。しかし驚いたのが老ターザン氏について!2013/03/15