アメリカは恐怖に踊る

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794212870
  • NDC分類 302.53
  • Cコード C0036

出版社内容情報

アメリカ社会の決定的なガンになっている「不安の商人」の実態をあばき、マイケル・ムーアはじめ全米の識者・メディアを驚かせた、ベストセラー問題作。

内容説明

世界中で話題となったドキュメンタリー『ボウリング・フォー・コロンバイン』に自ら出演して、「恐怖の文化」のテーマを提供した著者が、アメリカが暴走をつづける理由を豊富な“病例”とともにつまびらかにする。現代の世界を理解するために必読の書。

目次

序章 なぜアメリカ人はありえない恐怖におびえるのか
第1章 路上と大学のあやしい危険―いかにして恐怖は商品となるか
第2章 ニュースが映す不思議な世界―ほら話と水増し統計
第3章 子どもという「金のなる木」―無茶な診断と強引な治療
第4章 モンスター・ママ―ミスディレクションの華麗なトリック
第5章 黒人と犬―偏見を永続させる簡単な方法
第6章 暗喩的な病気―体制を批判せずにすむ方法
第7章 「その飛行機、落ちますよ」―小さな危険、大きな恐怖
第8章 最終考察―火星人、飛来せず

著者等紹介

グラスナー,バリー[グラスナー,バリー][Glassner,Barry]
南カリフォルニア大学社会科学教授。社会問題を独自の観点で分析した著作が多数ある。ニューヨーク・タイムズ、シカゴ・トリビューンなどに寄稿。『アメリカは恐怖に踊る』がLAタイムズ・ブックレヴュー、ナイト・リダーに、ベストブック・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。ロサンゼルス在住

松本薫[マツモトカオル]
著述業。翻訳者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MM

1
マスメディアが恐怖を煽る様を、事例を挙げて指摘。日本も状況は同じで、何かをセンセーショナルに煽ってみては、その後の状況を全然フォローしない。これが20年近く前の本とは思えないくらい、状況が変わっていないことにびっくりする。 いやむしろもしかすると、SNSの台頭は、状況をより悪化させているのではないだろうか。2016/10/07

せー

1
なぜ実態の乏しい恐怖に国民は捉えられるのか? 規範化した出来合いのファーストフードの様に持続供給される恐怖の仕組みを描いた興味深い一冊です。日本にも同書と類似する本があるか検索してみた時、類似する本が特に無かった現状に最も恐怖しました。2012/06/02

くさてる

1
アメリカにおける「恐怖の文化」を具体例を示しながら解説し、その概念と影響を考察した内容。「恐怖」とあるが、実際には、物事の真相や事実よりも、誰もが納得する「物語」を優先させることによって偽りの安心を得ることに逃げてしまう、人間の心性についての本だと思う。同じようなことは日本でも例を挙げる事は出来るはず。事実に基づき、冷静な検証を重ねることによって得られた知見は正しいかもしれないが、人々が求めたものではないかもしれない。それでも、事実と向かい合わなくてはいけないのだと感じた。刺激的で面白い内容。2011/08/06

あやしかだね

0
ボウリング・フォー・コロンバインの元ネタとして当時読んだ。その時はアメリカは病んでるなあ、と対岸の火事のように感じた気がする。しかし今読み直すと、日本も似たような問題を抱えていると気付かされた。 ニュースキャスターによる警告と自称専門家の粉飾。科学的な証拠のかわりに感動的な体験談を多用すること。特異な事例を社会的なトレンドとして語ること。ある恐怖が受け入れられるかどうかは、いかに巧みに社会不安を衝くかにかかっている。 メディアによる過熱報道にはつねに身勝手な自己正当化と際限のない悪循環がついてまわる。2021/03/28

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