ビルマ・アヘン王国潜入記

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ビルマ・アヘン王国潜入記

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794208491
  • NDC分類 292.388
  • Cコード C0036

出版社内容情報

世界最大のアヘン生産地にして、反政府ゲリラの支配区、ワ州。
東南アジア民族抗争の発火点の実態を初めて明らかにした迫真の記録!

内容説明

中国雲南省と国境を接するビルマ・ワ州。世界最大のアヘン生産地にして、反政府ゲリラ・ワ軍の支配区。これまで中国人以外のいかなる外国人も受け入れたことはなく、そこに住む少数民族ワ人は、かつて首狩り族として知られ、今ではビルマ最強のゲリラ兵として政府軍から恐れられていると言う。地球上に残された最後の秘境とも言うべきワ州入りに成功し、辺境の村に半年間にわたって滞在した著者が、アヘンゲシ栽培に依存して生きる農民の日常生活をリアルに描いた希有な記録である。アヘン収入をめぐるワ軍幹部の腐敗の構造や、ワ州に多大な影響力を持つ中国との複雑な関係、そして135の少数民族を抱えて「東南アジアのユーゴスラビア」状態にあるビルマの知られざる現実をも明らかにした迫真のインサイド・レポート。

目次

プロローグ 「善悪の彼岸」へ
第1章 アヘン王国、ワ州
第2章 手探りの辺境行
第3章 アヘンとワ人
第4章 ゴールデン・ランドの草むしり
第5章 「アヘン=モルヒネ化計画建白書」
第6章 白いケシと緑の軍服
第7章 最後に残された謎
エピローグ ワ州と外部世界をへだてる壁

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

41
複雑な民族問題に揺れ東南アジアのユ-ゴスラビアと呼ばれるミャンマ-(ビルマ)で、独立国のような存在となっているワ州(ワ族)への7カ月に渡る潜入記。その地は世界的アヘンの栽培地。筆者はそこで芥子の栽培を手伝い、あろうことかアヘン中毒になってしまう。住民との交流の様子や複雑な政治情勢が実に面白くも興味深く描かれる。(1998年刊/コメントへ)2021/03/04

磁石

37
善悪の彼岸/ビルマ・ワ州、アヘンが日常にある村……。栽培したものをそのまま吸引。誰でも簡単にやれるが、現金を調達する手段なので中毒までになる人は稀。コレでゴージャスに羽振り豊かなになった人々がいるのに、彼らは知らずただ黙々と閉じた村で暮らす。現地に行ってみると、世の中の歪みがよくわかってくる。ただ、ここまでやらないとわからないか……。毎度毎度のこと、よく戻って来れる。楽天的な性格かそれとも、守護霊にでもまもれられてるのかな2017/11/07

クリママ

28
麻薬といえば、「犬の力」で読んだ中南米だと思っていたが、それはコカインで、世界最大のアヘンの生産地が、ビルマの奥地であることを知った。このワ軍支配区ワ州の政治的背景はとても複雑で、ケシ畑の中に銃を担いだビルマ最強のゲリラ兵のいる表紙に違和感を感じる私には、巻頭の写真を何度見ても、その辺りのことを想像するのがとても難しかった。そこに住む人たちにとって、ケシの栽培が生活の糧になっている現状をただ糾弾することはできない。「善悪の彼岸」である。それにしても、現地でワ人とともにケシ栽培をした高野秀行はすごい。2017/07/28

トムトム

26
言葉の通じない、医者も薬もない村に単身潜入!重病に思える人が復活して、ピンピンしていた人がちょっと熱が出たと思ったらコロリと亡くなってしまう。ほんの150年前まで、世界中がそんな感じだっただろうとシミジミしました。2022/06/15

ごへいもち

24
高野カノン(正典)wの一冊をやっと読めた。ソマリランドも早く読みたい2014/03/30

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