内容説明
従来看過されがちだった熊野別当とその一族の姿を通じ、新たな熊野三山史を描き出す。
目次
熊野三山・熊野別当家研究史と本書の構成
第1部 熊野三山の統括組織(中世前期の熊野三山統括組織の実態とその変遷;中世後期の熊野那智一山組織の実態と変遷―両執行職をめぐって;熊野那智の一山組織と米良氏・川関遺跡・藤倉城;熊野那智大社社僧の系譜―『熊野那智大社文書』などを典拠として;熊野三山大仏師良円と西大寺教団の動向)
第2部 熊野別当家の政治的役割とその展開(十二世紀前半の熊野別当家をめぐる諸情勢―『僧綱補任』の熊野関係記事を中心にして;熊野別当家嫡子・庶子家分立による在地支配の確立―三男流の長兼家による富田川中流域支配の実態;熊野別当湛快の生涯とその時代;源平争乱期における熊野別当家の人々の動向―「僧綱補任残欠」寿永三年の熊野関係の記事をめぐって;寿永二年・三年における熊野別当家関係者と周辺の人々―『僧綱補任』宮内庁書陵部蔵本を中心にして ほか)
著者等紹介
阪本敏行[サカモトトシユキ]
1948年和歌山県白浜町生まれ。1970年関西大学文学部史学科卒業。和歌山県立南紀養護学校に勤務し、和歌山県立熊野高等学校、南部高等学校、日高高等学校などをへて、現在、南部高等学校に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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