黒死病―疫病の社会史

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  • サイズ B6判/ページ数 245,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791759972
  • NDC分類 230.4
  • Cコード C1022

内容説明

中世ヨーロッパの人口の約四割を死に至らしめた人類史上最大の疫病“黒死病”。それは社会構造の大変革をもたらし、豊穣なるルネサンス文化と科学の時代への突破口となった―。現代の歴史学・医学の観点から疫病流行時の社会状況を鋭く分析し、農民から王侯貴族まで、様々な人間ドラマを織りまぜ、今なお人類を脅かす感染症流行の実態に迫る。

目次

1 生物医学的な状況(みんな病気になってしまった;ネズミと家畜)
2 一般庶民(ボルドーは燃えている;領主と農民;大主教を見舞った死;有産階級の男女;ユダヤ人の陰謀)
3 歴史(毒蛇と宇宙塵;アフリカ断層の遺産;黒死病の余波)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

20
新型コロナに蹂躙されている今日、人類が経験した最大のパンデミックである黒死病が欧州社会をどう変えたのかを考えるのは未来のためにも意味がある。疫病を食い止めようと都市に火が放たれ、ユダヤ人が大量に殺され、新たな戦争を呼んだのは、科学が発展してもなお人は自分の耳に心地よいフェイクニュースを聞きたがる現状を照らし出す。死に絶えた家の遺産争奪戦が展開され、富者と貧者の格差が広がる有様はコロナでも同じ事態が報道されている。感染症は戦争と同じく人心を荒廃させ、隣近所の普通の人びとすら暴走させかねないと痛感してしまう。2020/07/27

中島直人

13
(図書館)黒死病について。主に中世イングランドから、その社会的経済的政治的な影響が語られている。が、私には余りに範囲が広過ぎ、また翻訳の問題なのか、主旨が取りづらく読みにくいこと甚だしとの印象。原因として考えられる要因がペストだけではなかった等、勉強にはなったが疲れる。2018/06/08

Hiroki Nishiyama

6
ここでもユダヤ人が追放されている。なぜか?出エジプトでも追放されている。3000年も昔のことである。ユダヤ人は優秀とされるが、それは教育によるものだ。教典「タルムード」をなんども刷り込むことで習慣化され、結果その行動様式が成功法則に乗っ取っているということだろうか?この本はなにも黒死病のことだけを扱っているわけではない。もっとたくさんのことに疑問を持たせてくれる本であったと思う。多くの野望を打ち砕き、時代を大きく変えたとともに、ある時代のへの進化を止めてしまったとも言える。黒死病という疾病は人類にもし、こ2012/04/27

スズツキ

5
期待を持たせる題と副題、表紙に反して黒死病そのものではなくそれが後世にまで与えた文化的影響などを論じた本。うーむ。2015/05/29

K

5
様々な歴史上の出来事と絡めて黒死病について語る形式がなんとも良い具合にかみ合っていた。自分は宇宙塵の部分は読んでて面白かったなぁ。2012/05/12

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