内容説明
〈科学技術〉の知は、環境汚染や自然破壊によっても明らかなように、いまや、転換を要求されている。その背景には、自然を徹底的に人為化しようとした西欧の〈文明〉の流れがある。西欧の〈知の歴史〉を読みかえ、精緻な論理を積み重ねて、〈文化〉のありうべき未来を模索する壮大な試み。
目次
第1部 現在の科学技術の源泉(「科学」の誕生;「技術」の誕生;日本と科学技術)
第2部 文明と近代の構造(文明の矛盾;近代文明とキリスト教)
第3部 近代の解釈とそこからの離脱(科学革命論;ホイッグ史観の超克は何をもたらすか;弁証法へのアンビヴァレンツ)
第4部 一つの解としての「寛容」(寛容の徳;多元主義と寛容;一つの応用としての寛容)