内容説明
超感覚・夢・秘儀・死など、黙示的ヴィジョンを濃密に表象する建築が開示する、今日的な課題とは何か。哲学者ウィトゲンシュタイン、政治家ヒトラー、神秘思想家シュタイナーなどの〈建築〉が大胆に表現する、人類の意識の古層に横たわる神秘的イメージを摘出し、現代建築の隠喩と可能性を探る。
目次
第1章 ストンボロウ邸―ウィトゲンシュタインの〈夢〉
第2章 ゲーテアヌム―シュタイナーの〈超感覚〉
第3章 エンドレス・ハウス―キースラーの〈魔術〉
第4章 フューラーの都市―ヒトラーの〈催眠術〉
第5章 シナジェティクス―フラーの〈宇宙〉
第6章 ウォーキング・シティ―ドラッグの〈光景〉
最終章 速度と死―〈臨死〉のヴィジョン