内容説明
イギリスをはじめ広くヨーロッパの伝統をふまえながら、ポーからウォートンに至るアメリカン・ルネサンス期ならびにその前後の時代の作家たちと、建築・絵画・紋章・演劇など広義の視覚芸術との関係をさぐる。
目次
第1部 ヨーロッパ・ルネサンスの伝統とアメリカ文学(小さな赤い手―「あざ」の図像学;挿絵は誰に何を見せるか―ホーソーン『おじいさんの椅子の全歴史』の場合;リチャード三世の身体とアメリカン・ルネサンス)
第2部 アメリカン・ルネサンスの時代(超絶時代のフィルム・ノワール―エミリー・ディキンスンの形見函;ポーと新たなサブライムの意匠―ナイアガラ・スペクタクルから暗黒の海へ;エマソン的「視」の問題―『自然』(一八三六年)再読
ホーソーンとコール―モラル・ピクチャレスクな風景
ことばの画家ホーソーン―視覚芸術との出会いと展開
メルヴィルの美学と変遷)
第3部 ポスト・アメリカン・ルネサンスの時代(劇作家ヘンリー・ジェイムズ;視覚文化のモダニズム―ヘンリー・ジェイムズにみる写真と言語テクストの邂逅;マーク・トウェインの旅行記と絵画―『赤毛布外遊記』におけるヨーロッパと「オリエント」;月夜と黄昏のコロセウム―ポーからウォートンまで)
著者等紹介
武藤脩二[ムトウシュウジ]
1936年生まれ。東京外国語大学英米科卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。中央大学文学部教授
入子文子[イリコフミコ]
1942年生まれ。お茶の水女子大学英文科卒業。甲南大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(人文学:お茶の水女子大学)。関西大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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