奇跡のフォント―教科書が読めない子どもを知って UDデジタル教科書体開発物語

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奇跡のフォント―教科書が読めない子どもを知って UDデジタル教科書体開発物語

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  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788718715
  • NDC分類 727.8
  • Cコード C0036

出版社内容情報

■読み書き障害でも読みやすいフォントが生まれるまでのノンフィクション!

 UDデジタル教科書体の完成から3年が経った頃、私は仕事の関係で、障害のある子どもの教育や就労を支援している会社を訪れました。
 そこでは発達障害、学習障害、ダウン症といったさまざまな困難を抱える子どもたちを支援する学習教室を運営していたのですが、あるベテランの女性スタッフの方が、こんな話をしてくれました。
「うちの教室に、ディスレクシアの小学生の男の子がいるんです。その子は普通の本や教科書では文字がうまく読めなくて、『どうせおれには無理だから』って、いつも途中で読むのを諦めていたんです」
「それで、あるときUDデジタル教科書体のことを知って、試しに教材のフォントを変えてみたんです。そしたら教材を見た瞬間、その子が『これなら読める! おれ、バカじゃなかったんだ!』って。暗かった顔がぱあっと明るくなって、その顔を見たとき、私、思わず涙がこみあげてきてしまって。その場にいたスタッフ皆、今まで男の子が悔しい思いをしてきたのを知っていたから。みんなで男の子の周りに集まって、泣いてしまいました」(「はじめに」より抜粋)

―足掛け8年。教育現場で大活躍しているフォントを作った書体デザイナーの情熱の物語。
多様性の時代における教育・ビジネスのヒントになる感動の一冊!

内容説明

足掛け8年。教育現場で大活躍しているフォントを作った書体デザイナーの情熱の物語!!

目次

第1章 私が書体デザイナーになるまで
第2章 写植からデジタルの時代へ―師・林隆男氏のもとでの修行と突然の別れ
第3章 「社会の穴」を埋めるフォントを作れ!―TBUDフォントの完成と会社の解散
コラム1 誰一人取り残さない学校や社会を実現するために
第4章 教育現場で使いやすいフォントを追求する―UDデジタル教科書体リリースまでの長い道のり
コラム2 UDデジタル教科書体が切り拓いた新しいフォントの可能性
第5章 フォントで誰もが学習できる環境を作る―読み書き障害の子どもたちにUDデジタル教科書体を届ける
コラム3 “できない子”と勘違いされる子どもたちを減らしたい
特別章 フォントができること―UDデジタル教科書体の活用現場から

著者等紹介

高田裕美[タカタユミ]
女子美術大学短期大学グラフィックデザイン科卒業後、ビットマップフォントの草分けである林隆男氏が創立したタイプバンクに入社。書体デザイナーとして「TBUD書体シリーズ」「UDデジタル教科書体」などをはじめとし、様々な分野のフォントの企画・制作を手掛ける。32年間、タイプバンクでの書体デザイナーの経験を活かし、2017年よりモリサワにて教育現場における書体の重要性や役割を普及、推進する部署に所属し、セミナーやワークショップ、執筆、取材など広く活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

96
障害は、人ではなく、社会にある。始めのほうに書かれている、この一文が五感に響いた。ついつい忘れてしまう言葉。ユニーバサルデザインとは、どういうことなのかを考える。合理的配慮ということを、最近、改めて考える時間もあった。合理的配慮を特別な対応とせず、ユニーバサルデザインとして進めること。それが、それ以外の人にとっても意味が大きいということ。フォントを創ることは、以前、別の本で読むことがあった。何を思い続けるかということの大切さ。さっそく、このフォントを使ってみた。なるほどと納得する自分がいる。2023/11/18

☆よいこ

93
分類007。書体デザイナーのお仕事本▽大学でビットマップの書体を卒業制作に選んだ著者は、書体デザイン会社に就職した。ワープロの普及とともにビットマップバブルが到来し、書体デザイナーとして腕を磨く。ユニバーサルデザイン(UD)フォントに出会いその必要性を感じ、「UDデジタル教科書体」の開発に力を注ぐ▽ディスレクシアについての理解は、日本は外国より30年は遅れている。確かに疑いのある児童生徒は多いのに診断もできず対策もできていないと感じます。学校プリントは全部UDフォントにしましょう。2023/11/27

がらくたどん

87
通称「読書バリアフリー法」策定からもう4年。まだ4年。私が読書施設に入職したころはまだ電子書籍の普及もなくロービジョンの利用者さんの墨字読書体験は拡大読書器が主流だった。当時の自分には「活字」によって読む事への抵抗が相当に軽減されるという発想もなかった。本書は一般的な明朝・ゴシックや教科書書体が読みにくい特性のために「理解力がない」と誤解されて来た子ども達のために「読める」書体を作ってみようと考えた人々の奮闘記。専門的な書体開発の技術開発物語も興味深いが何より社会が特性を障害化する側面を再認できる。良作2023/08/30

ぶんこ

62
パソコン上でのみ気にしていたフォント。その作成が、ここまで大変だとは思ってもいませんでした。ディスレクシアは知っていましたが、ロービジョンは初めて知りました。ディスレクシアの方に読みやすい?フォントで読みやすい、読みにくいがあるのか?すると、障害のある人が文字のはらいが怖いというのにびっくり。この本がUDデジタル教科書体フォントで印刷されていることも気づかず、他の方の感想を拝見して見直してみました。私も重度の老眼ですが、とても読みやすかったので、何故と思ったら「文字が濃い」著者の挫けない強い執念に感動。2023/10/03

ムーミン

62
書体に限らず、デザインという営みに込められた思いの深さを知り、意識が変わりました。2023/06/01

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