内容説明
本書では、時間生物学の基礎となる重要な情報をできる限りわかりやすくまとめようと試みた。著者はいずれも動物が専門であり、植物や菌類など動物以外に関しては充分に取り扱えていない面があることは否めないが、体内時計の性質は生物種を越えて共通の面が多く、したがって、本書はそれらのリズムを理解するうえでも助けになるであろう。
目次
第1部 時間生物学と生物の周期性(時間生物学とは:時間軸からみた生命現象;環境サイクル;生物の周期性とその性質;生物リズムの解析法)
第2部 さまざまな生物リズム(ウルトラディアンリズム;概日リズム;潮汐リズムとインフラディアンリズム;光周性と概年リズム)
第3部 生物時計のメカニズム(生物時計の神経機構;概日時計の分子機構)
第4部 時間生物学と生物、ヒトの暮らし(周期性の適応的意義;ヒトの生活への応用)
著者等紹介
富岡憲治[トミオカケンジ]
岡山大学理学部卒、同大学大学院理学研究科修了、山口大学助手・助教授・教授を経て、現在、岡山大学理学部教授。理学博士
沼田英治[ヌマタヒデハル]
京都大学理学部卒、同大学大学院理学研究科修了、大阪市立大学助手・講師・助教授を経て、現在、同大学大学院理学研究科教授。理学博士
井上慎一[イノウエシンイチ]
慶応義塾大学工学部卒、東京大学大学院理学系研究科修了、三菱化成生命科学研究所主任研究員・プロジェクトリーダーを経て、現在、山口大学理学部教授、時間学研究所所長。理学博士
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