内容説明
本書は光化学を専門とする読者から、レーザー分光の理解なしに高度の測定器を使っている異分野の読者までを対象とし、分子の励起状態の基礎概念、すなわち光の化学現象の物理的・化学的意味を理解し、「どのような方法で、何をどこまで明らかに出来るか」に重点をおく。そして超高速レーザー分光の最近の成果や生命科学研究への応用の先端的な研究の一部を紹介する。
目次
第1章 電子励起状態の生成
第2章 電子励起状態の緩和過程
第3章 レーザーについて
第4章 超高速分光
第5章 超音速ジェット分光
第6章 励起エネルギー移動
第7章 電子移動と電荷移動錯体
第8章 励起状態プロトン移動
第9章 光異性化反応
第10章 生命科学研究における励起エネルギー移動・電子移動
著者等紹介
伊藤道也[イトウミチヤ]
1959年東京大学薬学部卒業。1964年同学大学院化学系研究科博士課程修了。1964年日本学術振興会奨励研究員。1965‐1976年東京大学助手(薬学部)。(1966‐1969年州立ニューヨーク大学及びシカゴ大学博士研究員)。1976‐1997年金沢大学教授。現在、放送大学客員教授、金沢大学名誉教授
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