内容説明
本書は、現在もなお進展を続けている可積分系の応用数理に関する世界でも初の解説書であり、著者はこの新しい研究領域を開拓してきた8名の数理科学者である。可積分系の離散化についての基本的なアイデアと離散可積分系の豊富な具体例、数値計算法の観点から離散可積分系を論述、セルオートマトンへの移行の解説、離散系の可積分性を考察、可積分系とアルゴリズムの意外な関わり、可積分系のシンメトリーに関して、という可積分系の応用数理が、まんべんなく理解できる構成となっている。
目次
第1章 可積分系の離散化について
第2章 ソリトン方程式の数値計算
第3章 超離散可積分系とソリトン・セルオートマトン
第4章 離散系における可積分性の判定
第5章 可積分系とアルゴリズム
第6章 離散可積分系と数列の加速法
第7章 可積分系のシンメトリーと数式処理
著者等紹介
永井敦[ナガイアツシ]
1968年生まれ。1996年東京大学大学院数理科学研究科数理科学専攻博士課程修了、博士(数理科学)。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻助手
梶原健司[カジワラケンジ]
1964年生まれ。1994年東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻博士課程修了、博士(工学)。現在、同志社大学工学部電気工学科助教授
佐々成正[ササナリマサ]
1965年生まれ。1993年東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻博士課程修了、博士(工学)。現在、日本原子力研究所計算科学技術推進センター研究員
松木平淳太[マツキダイラジュンタ]
1963年生まれ。1989年東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修士課程修了、博士(工学)。現在、龍谷大学理工学部数理情報学科助教授
中村佳正[ナカムラヨシマサ]
1955年生まれ。1983年京都大学大学院工学研究科数理工学専攻博士課程修了、工学博士。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻教授
辻本諭[ツジモトサトシ]
1969年生まれ。1997年早稲田大学大学院理工学研究科電気工学専攻博士後期課程修了、博士(工学)。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻助手
渡辺芳英[ワタナベヨシヒデ]
1952年生まれ。1978年京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修士課程修了、工学博士。現在、同志社大学工学部電気工学科教授
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