内容説明
記事を作るために記者たちがくり広げる奇想天外な銀行強盗が―。元新聞記者が様々な「体験」をヒントに書きあげた、マスメディアの体質を描く、痛快ブラックコメディー。菊池寛ドラマ賞入賞作品。
感想・レビュー
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古本虫がさまよう
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著者は元毎日新聞記者。実体験をもとに描いた戯曲? 六本木で黒人を殺し、警察がやってくる前に、これを取材させ、社会面トップに仕立て上げようとする……。あげくのはてには、銀行強盗をやったり、強姦された女性を救うのではなく、最後にとどめをさして、悲劇の記事に仕立て上げたり…。犬を一人で百匹殺して、「飼い犬百匹、謎の死。たった一夜で、住民に怒りと悲しみ広がる。福島」と自作自演で書いたり……。粗筋を書くと荒唐無稽すぎると思われるかもしれないが、コミカルに描いていて、ふむふむと読める一冊だった。菊池寛ドラマ賞受賞作。2019/02/17