内容説明
『文学とは何か』から数えること約20年―。あいまいなまま使われる「文化culture」という用語を徹底検証。政治性を失いつつある現代の「カルチュラル・スタディーズ」にもっと政治的になれ、と警鐘を鳴らす。
目次
第1章 文化の諸相
第2章 危機にある文化
第3章 カルチャー・ウォーズ
第4章 文化と自然
第5章 共通文化に向けて
著者等紹介
大橋洋一[オオハシヨウイチ]
1953年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。英文学専攻。東京大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
2
8-03 赤7-122 乱用著しい文化概念。『文学とは何か』の著者による解析。 「文学とは何か」から数えること約20年・・・。あいまいなまま使われる「文化culture」という用語を徹底検証。文化と言う言葉は、今日極めて多義的に用いられる。文化概念の混乱を整理する際の補助線として普遍的価値を志向する文化と、個別的価値を志向する文化との区別性を導入すべき・・。政治性を失いつつある現代の「カルチュラル・スタディーズ」に、もっと政治的になれ、と警鐘を鳴らす! 2006/11/16
有智 麻耶
0
大学の授業で読んだ。部分的に理解できるところはあったが、大きな流れがつかめず、辛い読書だった。もう少し周辺知識をさらった上で読み直したい。なお、参考までに授業で扱った文献は以下の通り。L.ヴィガー他『人間形成と承認ー教育哲学の新たな展開』→T.ベネット他『新キーワード辞典ー文化と社会を読み解くための語彙集』→レイモンド・ウィリアムズ『完訳キーワード辞典』、『文化と社会』→グレアム・ターナー『カルチュラル・スタディーズ入門ー理論と英国での発展』→本書。文化は、広義の教育である、とのこと。2017/02/26