内容説明
近年、カウンセリング活動が盛んになってきたことの裏には、心理的支援を必要とする人々が増えたことがあげられる。不登校・ひきこもり・落ち着きのない子の増加、いじめ・非行の凶悪化、青年の無気力化・心理的問題の身体化、離婚・子女虐待・自殺の増加など、社会的・経済的不安をも反映したメンタルヘルスの問題は後を絶たず、さまざまな場でカウンセラーの対応が求められるようになった。本書は豊富な臨床経験を持つ著者が、カウンセリングの基本的考え方から現場での問題解決に有効な技法のエッセンス、プロの心理臨床家としての姿勢までをわかりやすく解説したものである。
目次
第1部 カウンセリングの考え方(カウンセリングの話;統合的心理療法―関係療法中心の統合の試み;家族臨床 私の見立て―統合的心理療法の視点から;カウンセラーにおけるジェンダーの問題―隠された家族病理 ほか)
第2部 臨床現場における実践(家族の問題とカウンセリング;家族療法の過程と技法―初期面接を中心に;家族ロールプレイ(家族療法家のための教育分析の試み;家族療法家の教育分析の事例)
個人心理療法と家族療法の接点―大学生のカウンセリング事例 ほか)
著者等紹介
平木典子[ヒラキノリコ]
1959年津田塾大学学芸学部英文学科卒業。1964年ミネソタ大学大学院修士課程修了(MA)。立教大学カウンセラーを経て、現在、日本女子大学人間社会学部心理学科教授
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