内容説明
本書では、著者らは、クライエントの既にある「健康なパターン」を強調し、彼らの能力やユニークな背景を有効利用しながらポジィティブな将来のイメージに導き、現実的で達成可能なゴールを共に確認し、それぞれの「飲酒という問題」の解決にむけて共同作業を進めて行く。ここで示されている、この一見シンプルな技法は、疾患モデルにそった伝統的な長期にわたる入院治療や、12ステップの原則に基づく治療プログラムに代わるアルコール臨床の可能性を提示するものである。本書は実用的でステップ・バイ・ステップ形式のハウツーを中心に書かれたソリューション・フォーカスト・アプローチの実践マニュアルであり、更に巻頭の斎藤論文により、わが国のアルコール臨床における位置付けが明確に示されている。
目次
序章 しらふになることのジレンマ
第1章 原則と前提
第2章 協力的なクライエント‐セラピスト関係の展開
第3章 「ウェル・フォームド」治療ゴール
第4章 話し合いと協力―ゴールとクライエント‐セラピスト関係
第5章 解決に向かって―変化への面接のハウツー
第6章 治療介入の構成要素、タイプ、伝え方
第7章 治療成果を維持(ゴール・メンテナンス)しさらにそれを拡大する方法
第8章 ミークス氏の奇跡の一日
第9章 丸い穴に四角い釘