神の火を制御せよ―原爆をつくった人びと

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神の火を制御せよ―原爆をつくった人びと

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  • サイズ B6判/ページ数 412p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784770501974
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

【目次】
1章 大統領の決断
2章 真珠湾攻撃の翌朝
3章 カウント・ゼロ
4章 原子爆弾投下
エピローグ
解説

【径書房のサイトより】
この小説は、日本人がこれまで読んだことがない「原爆小説」だ。
原爆を作った科学者・その妻・美貌の女性科学者・スパイ・実験中の被爆事故……。あらゆる要素が絡まって、私たちは、まるでエンターテイメント小説を読むようにして、この原爆小説を読むことになるだろう。
本書は、被爆者の側から描かれた日本の「原爆小説」とは異なる、加害者の側から描かれた「原爆小説」なのだ。
登場人物の多くは実在の科学者をモデルにしているが、本書はドキュメンタリーではない。ノーベル賞作家にして大衆小説家であるパール・バックは、原爆を作った人々を活き活きと描きだし、私たちは、いつの間にか、原爆を作った人々に感情移入しながら読み進めることになる。
自分がもし原爆を作る使命を課せられた科学者だったら、どうしていたのか──。この小説が突きつけてくるこの問いをくぐり抜けて始めて、私たちは原爆を世界に向けて語ることができるようになるのかもしれない。

内容説明

恋愛・苦悩・スパイ・夫婦の確執…原爆を作った人々の愛と葛藤を描いた問題小説。被爆国に生きる我々は、この小説をどう読むのか。

著者等紹介

バック,パール[バック,パール][Buck,Pearl S.]
1892~1973。米国のウェスト・バージニアで生まれるが、生後3ヶ月で両親の伝道先である中国大陸に渡り、その半生を過ごす。米国のランドルフ・メイコン女子大学を卒業後まもなく、中国で農業経済学を教えるロッシング・バック氏と結婚。長女キャロルを産むが、キャロルが重度の知的障害であったことから、結婚は遂に破綻に終わる。娘を米国の施設に預け、生涯面倒をみてもらうために必要な費用を自ら稼ぐ目的で執筆を始め、中国貧民の生活を描いた小説『大地』(1931年)を米国で発表。不朽の名作となる。小説は数年後に映画化され、1938年には、ノーベル文学賞を米国女性として初めて受賞。南京で教鞭をとっていたパール・バックは、日本軍による南京大虐殺(1937年)の直前に米国に帰国。以後ペンシルバニア州の郊外にある農場に永住して作家生活を続け、80以上の文学作品を発表する。執筆のかたわら、「東西文化の橋渡し」の役を果たすと共に、黒人、婦人、混血児など、当時「虐げられた人々」と呼ばれていた階層の代弁者として、社会改革運動に献身する。戦後、日本をはじめアジア諸国に溢れた米軍将兵と現地のアジア女性との間に生まれた「アメラジアン」(米亜)混血孤児たちを救済するため、私財を投じて「ウエルカム・ハウス」や「パールバック財団」を創設したのは、その有名な一例。1960年には、日本を舞台にした児童向け短編小説『THE BIG WAVE(大津波)』(邦題『つなみ』径書房刊)の日米合作映画のために来日。戦前の疎開先だった長崎雲仙地方でのロケに参加した

丸田浩[マルタヒロシ]
1972年、東京大学大学院薬学研究科で博士号を取得。翌年渡米して以来、ずっと海外で癌研究に従事。米国の最大医学研究所NIH、エール大学、および西独のマックス・プランク研究所などに勤務後、1988年に豪州にあるルードビッヒ国際癌研究所の中心(メルボルン支部)に制癌剤開発部長として転勤。2006年3月末に同支部を退職し、ドイツのハンブルグ大学付属病院に客員教授として勤務

小林政子[コバヤシマサコ]
1972年、明治学院大学英文科を中退し外務省に勤務。リスボン大学で2年間語学研修。主に本省では中近東アフリカ局、国連局原子力課など。在外ではブラジル、カナダに勤務。1998年に外務省を辞職し翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

57
最初はナチに対抗するために原爆開発をせっついていたヨーロッパからの亡命科学者たちが、実際に原爆ができると、それを使用しないように抗議活動をするのが何とも印象的。ナチの大量虐殺を経験してきたヨーロッパの科学者たちとそういった経験のないアメリカの科学者たちの感覚の差は、戦後の、自分たちが作った原爆が投下せれその被害を知った者と戦後に生まれた科学者たちとの温度差となって再度現れる。自分が作ったものは検証せずにいられないという科学者の性はなかなか考えさせられるものが多かったが、安易な不倫話は必要だっただろうか。2016/06/15

ソングライン

23
戦争を終わらせるためにはその使用は必要だ、いや永遠に大量殺戮者の汚名を背負うことになる、マンハッタン計画に参加した科学者とその家族の苦悩を描く史実にもとずく力作です。原子爆弾の使用目的が国の勝利から戦後の政治的有利にかわって行く醜さ、悩む科学者たちの変遷を冷静に厳しく描いて行く作者。おすすめです。2022/06/06

マイケル

12
1959年発行の小説。ナチスに対抗するため原爆開発を秘密裏に進めるマンハッタン計画に架空の女性科学者を参加させ人類が原爆開発・使用することに対し疑問を投げかける後半は読み応え有。ストーリー展開は男女間の恋愛を絡めて読みやすいが、原子核反応の制御関連の会話は専門的。真珠湾、日系人強制収容など日本ネタ多数だが意外なことに広島・長崎は最後に出てくるだけで実際の原爆被害の記述はほとんどない代わり、実験時の放射能事故被害は詳しい。セクハラや女性差別発言ではと思われる箇所が結構あるのは最近の#MeToo運動を連想。2021/08/18

inarix

10
“お前は一生に一度でも朝に命令し 曙に役割を指示したことがあるか” これは夜を朝にも変える、神のごとき力を持ったと勘違いする人間たちの驕りをたしなめる言葉。「マンハッタン計画」に関わった実在の科学者たちをモデルに、美貌の女性科学者ジェーンの目を通して描かれる原爆開発の過程と、なぜ日本へ投下したのかという問いへの回答。原爆の被害に遭った都市や人びとの惨状への言及はなく、悲劇の実態には全く触れられていない。この程度が当時の開発国側の国民の一般的な認識だったのかなとも思う。エンターテインメントとしては十分な作品2018/08/05

河内 タッキー

9
原爆投下についてはモリーの言うとおり、「力を持ったら使いたくなる」に尽きるのではないだろうか。原爆投下後、ジェーンは救いを求めて、生まれ育ったインドに戻り、かつての師の元で過ごす。その情景が東洋的な静謐さに満ちていて美しい。2017/06/11

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