内容説明
紺碧の空に生き、紺碧の空に死することを、みずからの天命と思い定めて“不惜身命”のつばさの血戦に出撃すること200余回、敵機大小64機を撃墜して、みごとに己れ自身に勝ち抜いたエース・坂井が集大成した痛烈、豪快、勇壮なる零戦空戦記。
目次
第1章 苦しみの日は長くとも
第2章 宿願の日来たりて去る
第3章 ゼロこそ我が生命なり
第4章 死闘の果てに悔いなし
第5章 孤独なる苦闘の果てに
第6章 迫りくる破局の中で
第7章 大空が俺を呼んでいる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuji Hamano
6
読んでいてひたすらに感じたのは、よくぞ生き残ってこの本を書いてくれたということ。エースパイロットの坂井三郎氏の幼少期から終戦間近までが書かれている本であるが、特に第二次大戦ではやたらと特攻の悲劇だけがステレオタイプのように取り上げられがちだが、この本を読むと決してそれだけではない(というか、他ではあまり教えてもらえない)前線の様子が感じられ貴重な本だとおもう。そしてものすごく面白い!!2013/09/28
はる
4
戦争の凄まじさやその当時の感情がリアルに係れている作品でした。末期の水を取るシーンはむねが一杯になりましたo(T□T)oこれか語り継いでいって貰いたい一冊です。2014/05/19
てんきゅ
4
作者のあとがきが、以前読んだ中嶋悟氏の運転の心構えに似た点があった。とにかく、一点に集中しない、常にあらゆる事、前後左右+飛行機だから上も下も、音も臭いも振動も、まんべんなく気をはらう事。そして、その訓練法。戦争から生きて帰るってすさまじい努力の結果だ。2013/04/22
Katsuyuki Nakamura
3
太平洋戦争中のエースパイロットだった、坂井三郎の自筆の戦記。当時の海軍航空隊での訓練の様子や、硫黄島での激戦などが生々しく描かれています。戦争の恐ろしさよりも、坂井三郎自身の生き方、戦い方が印象に残る作品。2013/09/09
ヒロチカ
3
海軍戦闘機操縦者:坂井さんの回顧録。戦友が日々失われていく様、瀕死の状態で生き延びたことなどが、鮮明にまとめられています。戦争で亡くなられたすべての方に、ご冥福をお祈りします。2010/08/05