確率の出現

個数:

確率の出現

  • ウェブストアに6冊在庫がございます。(2024年03月29日 15時58分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 393p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766421033
  • NDC分類 417.1
  • Cコード C3010

出版社内容情報

「確率」の重要な研究文献でありながら、科学哲学、統計学史、などの専門家のみならず、ビジネスパーソンにも読みやすくなっている。

イアン・ハッキングの出世作、待望の邦訳!

▼科学史家・科学哲学者として高名な著者が、統計的推論(確率論)の考え方がどのように起こり広まったかを歴史的に説きおこした、学界への出世作(Ian Hacking, <i>The Emergence of Probability</i>, Cambridge University Press, 1975; 2nd ed., 2006)の待望の翻訳である。

▼該博で知られるイアン・ハッキングが、確率論史への新たな挑戦として問うた本書は、確率の歴史やその社会的影響に関する研究のブームへの火付け役となった。本書では確率の出現をパスカル等確率論史で知られた幾人かの天才達の功績とするのではなく、フーコーの考古学のスタイルを用い、1660年前後の10年間に、証拠などの関連概念の変化に伴って起こった歴史的必然として、医学などとの関わりの深いその前史から鮮やかに描き出す。

▼確率のもつ二元性、確率が出現して初めて可能となった帰納に対する懐疑、意思決定理論、リスクと確率など、現在まで続く論点の起源を示し、確率とは何か、という本質に迫っていく記述は、推理小説のようなスリルに満ちている。

第1章 欠落していた考え
第2章 二元性
第3章 臆見
第4章 証拠
第5章 しるし
第6章 最初の計算
第7章 ロアネーズ・サークル
第8章 偉大な意思決定
第9章 思考法
第10章 確率と法
第11章 期待値
第12章 政治算術
第13章 年金
第14章 等可能性
第15章 帰納論理
第16章 推測法
第17章 初めての極限定理
第18章 デザイン
第19章 帰納

二〇〇六年版序論 確率的推論の考古学

訳者あとがき
参考文献
索引

【著者紹介】
イアン・ハッキング
トロント大学教授。
1936年カナダ生まれ。専門は科学哲学。ブリティッシュコロンビア大学卒業。ケンブリッジ大学にて博士号取得。ブリティッシュコロンビア大学准教授、スタンフォード大学教授などを経て1991年より現職。2001~2006年にはコレージュ・ド・フランス教授も務めた。
日本では以下の翻訳が出ている。『知の歴史学』(岩波書店、2012年)、『何が社会的に構成されるのか』(岩波書店、2006年)、『偶然を飼いならす――統計学と第二次科学革命』(木鐸社、1999年)、『記憶を書きかえる――多重人格と心のメカニズム』(早川書房、1998年)、『言語はなぜ哲学の問題になるのか』(勁草書房、1989年)、『表現と介入――ボルヘス的幻想と新ベーコン主義』(産業図書、1986年)など。

内容説明

それはパスカル1人の功績ではない―1660年前後の10年間に突然次々と生起した思考が確率の出現をもたらした歴史的必然を解き明かし、地震のリスクや疫学調査、意思決定論まで幅広く使われる「確率」の本質に迫る。謎解きの興奮が味わえるハッキングの出世作、待望の邦訳!

目次

欠落していた考え
二元性
臆見
証拠
しるし
最初の計算
ロアネーズ・サークル―一六五四年
偉大な意思決定―一六五八年?
思考法―一六六二年
確率と法―一六六五年〔ほか〕

著者等紹介

ハッキング,イアン[ハッキング,イアン] [Hacking,Ian]
トロント大学名誉教授。1936年カナダ生まれ。専門は科学哲学。ブリティッシュコロンビア大学卒業。ケンブリッジ大学にて博士号取得。ケンブリッジ大学、スタンフォード大学、トロント大学、コレージュ・ド・フランスなどで教鞭をとる

広田すみれ[ヒロタスミレ]
東京都市大学メディア情報学部教授。専門は社会心理学、リスク心理学、意思決定論。1993年慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(社会学)。民間シンクタンク研究員、東京女学館大学准教授を経て、現職

森元良太[モリモトリョウタ]
慶應義塾大学ほか非常勤講師。専門は科学哲学。2007年慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

18
「……私が主張したのは次のことである。すなわち、確率に関するすべての可能な哲学的立場はすでに初期の時点ではっきり述べられており、確率に関する現在の哲学的諸問題の構造は、この概念をともかくも可能にしたもの、すなわち類似による概念的組織化から表象による概念的組織化への変遷を理解することによって理解できるのである」。2006年の序文ではフーコーの用語で要約されているけど、本文には類似とか表象とかいう枠組は前面には出てこない。むしろ分析的に明晰なのが本書の特徴で、その背後に地質学的な野心が隠されているといった趣。2017/03/27

CCC

7
今では小学生でも当たり前に使う確率というものが当たり前になるまでのハードな歴史。すっかり日常に溶け込んでいるから感覚的にぴんと来なかったけれど、確率論は自然に使われる考えではなかったようだ。個人的にはヨーロッパ以外ではどうなっているのかも気になります。2014/06/24

roughfractus02

4
概念の日付は、歴史時間に従わずに飛び飛びに現われる。パスカルの1660年前後に現われたprobability概念は12,3世紀にも一度現われたと述べる著者は20世紀数学による洗練された確率概念に連続と断絶を見る。確率は診断や意志決定を下す医学や法学等の肉の次元を扱う所謂低級科学に発するのであり、高級科学に属する数学での説明は一面的すぎるのだ。「正しくはないが、理に適っていないわけではない」(ガリレオの英訳者ドレイクの言葉)という否定を重ねる言い回しは、帰納の正当化の不可能を主張したヒュームにも届いている。2017/03/09

Schuhschnabel

3
再読。前回読んだときは各章を読んでふーんと思っていただけだったが、今回は全体として何を言わんとしているのか追うことができた。黎明期の確率概念は、ロウボトム『現代哲学のキーコンセプト 確率』では古典的確率と一括りにされてはいるが、実際には主観的な要素と客観的な要素を併せ持ったものである(別にロウボトムが間違えているわけではない)。統計学の哲学を学ぶ際には、論争史にもっと気を配らないといけないと認識した。2019/12/22

Uzundk

3
哲学の本。大変難しくて全ては読み切れていない。私達は経験的に確立を導き出す。しかしそれはあくまで個人の感覚の中の話であり何かに使用したり確定や不確定を取り扱う術では無かった。確率の出現とは感覚の中にあるものを定式化し、数学的に表記できるようになったと言うこと。不確定性を扱う事はなんだかんだで多いと思うので、また必要になったときに読み返したい。2015/04/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7523253
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。