内容説明
キリスト教信仰の中心である十字架は、今日の教会と神学、キリスト者の生活にとって何を意味するのか?ルターの「十字架の神学」をてがかりに鋭く問いかける。
目次
第1部 キリスト教の核心・十字架(十字架はキリスト教の基礎である;十字架の不可避性;十字架と今日の知恵)
第2部 十字架の今日的意味(十字架をどう解釈するか;十字架につけられた隠された神;十字架を宣べ伝える;十字架を背負って生きる(信徒のあり方;教会のあり方))
著者等紹介
マクグラス,アリスター・E.[マクグラス,アリスターE.][McGrath,Alister E.]
1953年北アイルランドのベルファストに生まれる。オックスフォード大学で化学を学ぶ。若くしてマルクス主義に傾倒するが、在学中にマイケル・グリーンの影響でキリスト教を発見。分子生物物理学で博士号を取得後、オックスフォード、ケンブリッジ両大学で神学を修める。現在は、オックスフォード大学神学部歴史神学教授およびウィクリフ・ホールの学長を務める。数多くの一般向け信仰書も出しており、アングリカンに属する福音主義の神学者として今日最も精力的に活動している
本多峰子[ホンダミネコ]
1989年、学習院大学大学院博士後期課程終了(イギリス文学専攻)。現在二松学舎大学国際政治経済学部教授
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感想・レビュー
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nickandhannah
2
キリストの十字架と死からの復活が如何に奥深いものであるかを考えさせられる一冊。簡潔に書かれてはいるものの、内容は意外と深く、色々と考えるに値するものばかり。教会に委ねられた使信を、教会がどのように伝えていくことができるのか、特にこの日本というコンテキストの中で、それをどのように行うべきなのか、全てのキリスト者と教会に問われていることがここに綴られていると思う。キリスト者には必読の一冊だが、キリスト者でなくても、キリスト教信仰に興味がある人にはお薦めの一冊。2016/07/21
はなおかじった
0
すばらしい本だった。神学はすべて歴史上のイエスの十字架を離れてはない、という趣旨を徹底して説く書。迷える信者はもちろん、「神も仏もあるものか」と、この世の不条理や人生の悲惨を嘆く、すべての人に一読を薦めたい。2017/07/01