内容説明
少子化対策は、福祉行政だけの問題ではありません。経済、文教、労働など、多様で総合的な取り組みが必要とされています。一方で、子どもを持つか持たないかということは、個人が自分の問題として考えるべきものです。その人のこころのあり様に関する問題なのです。個人のこころの問題と国の施策という、とても微妙で複雑な関係が、この少子化問題にはつきまとっているのです。こころの問題は、心理学の研究対象です。しかし、少子化についての心理学的研究は、ほとんど行われていないといった方がよいのが実態です。心理学としては、もっとこの問題を扱い、その成果を、さまざまな立場の人たちに積極的にアピールする必要があると考えています。
目次
1章 少子化はなぜ問題なのか
2章 「少子化」とライフプラン
3章 未婚女性の結婚観と子育て観―そのナルシシズム的要因
4章 少子化を止めるために
5章 福祉心理学からの提言
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- 和書
- 死と境界の中世史