出版社内容情報
直島 翔[ナオシマ ショウ]
著・文・その他
内容説明
犯罪都市NYの検視局でキャリアを積んだ法医学者が、神奈川県警と警察医契約を結び、横浜に戻ってきた。すべては死者のために―。死者と語り、どこまでも真実に執着する警察医である法医学者。多様化する性を取り巻く犯罪に立ち向かうジェンダー班の刑事たち。死に隠れた謎を解き明かす、新たなドラマの幕が上がる!
著者等紹介
直島翔[ナオシマショウ]
1964年宮崎県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒。新聞社勤務。検察庁など司法を担当した経験を元にした『転がる検事に苔むさず』で第三回警察小説大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
185
『解剖は死者を救うため』帯に誘われて‥ちょっと物足りない感じ。変わり者の法医学者と来たら頭に浮んでしまうキャラがいるのは置いといて(笑)自分の潜在意識と堂々と会話する幕旗治郎。その助手・小池、片や県警捜査一課ジェンダー班・班長村木とその班員たち。何となく最後まで読んで、コードは幾つあるの?(そこ?)これは続編が有りそうだけれど、次で私の物足りなさを埋めてくれるのを期待したい。って、偉そうに申し訳ない(汗) 2023/01/26
タイ子
108
NY検視局から帰国した法医学者・幕旗。民間の法医学研究所を設立。警察医として捜査一課に新設されたジェンダー班に協力しながら事件を解決する物語。ただ、幕旗は死者と会話ができるという。ン?何で?何ヤツ?ストーリーの展開と共に明らかになっていく不思議な現象。殺人事件の容疑者が大富豪の引きこもり兄弟かと思えば、その陰にうごめく私利私欲の男の存在。また、ジェンダーの関係する事件で面白いキャラが登場。元警察犬とともに今後の活躍を大いに期待。幕旗の助手他ジェンダー班の面々がいい。隠れた真実はこういう警察医が絶対必要。2022/12/14
aquamarine
78
警察医である法医学者・幕旗が、死者の声を聴き事件解決の一端を担う連作。話は主に彼の助手・小池視点で語られる法医パートと、多様化する性を取り巻く犯罪を相手にする一課ジェンダー班の村木警部を視点とする警察パートで描かれる。幕旗自身も他の登場人物も、それぞれ大きなものを抱えていて、ミステリとして以外の部分も読まされた。ただ、ジェンダー班である意義や、そもそもなぜコードなのかが弱いのが勿体ないと思う。今後幕旗はどう過去や自分自身と向き合っていくのだろう…続編が出るならば読んでみたい。2023/04/29
ゆみねこ
76
NY帰りの法医学者・幕旗治郎は偏屈で他人に心を開かない。神奈川県警と警察医契約を結び、横浜の地で真実を明らかにするため解剖に取り組む。県警ジェンダー班の村木警部は幕旗の元義妹、個性豊かな班のメンバー、幕旗の部下の小池、キャラの濃い人物が多めで面白く読んだ。警察医のコードは、全部明かしていないので、続編がありそう。2023/01/26
さっこ
74
法医学者が神奈川県警と契約して警察医として3つの事件に関わり死者の声を聞いていく。登場人物のバックボーンにいろいろと関係性があった。最初の方の少しホラー風味というか、特殊な設定も後半には主人公の過去が明らかになり解決していく。新たに刑事が増えたりシリーズ化されるのかな。少し作品に入り込むのに時間がかかってしまった。2022/10/09