内容説明
イギリス産業革命、アメリカ独立革命、フランス大革命を成しとげた諸階級の闘いぶりと、帝国ドイツの勃興・ハプスブルク帝国の衰退をもたらした社会的な“力”のダイナミックな絡みあいを描く。
目次
第1章 一七六〇‐一九一四年の「長い一九世紀」に何が起こったか―あるいは、社会的な“力”の絡みあいとしての西欧近代
第2章 資本主義が発達し、言説型の読み書きが伝播した―あるいは、市民社会と国家の密接な絡みあい
第3章 「結晶化」と「多形性」 近代国家理論を再編成する―あるいは、市民社会と国家を結ぶ制度と機能
第4章 世界歴史的社会革命としての産業革命を担った人びと―あるいは、旧体制と小ブルジョアジーが協同した自由主義
第5章 アメリカ革命とは、いかなる革命だったのか―あるいは、「合衆国」の誕生とその諸特徴
第6章 階級革命としてのフランス革命の成り行き―あるいは、ブルジョアジーの勝利と中央集権的国民国家の成立
第7章 「階級」と「国民」が歴史の表舞台に登場する―あるいは、西欧近代史の創造的局面
第8章 資本主義の拡大と国民国家間闘争の激化―あるいは、覇権強国理論=「帝国」イデオロギーへの批判
第9章 ドイツ帝国が権威主義的国民資本主義を創出した―あるいは、「ドイツ」をめぐる闘争・1
第10章 ハプスブルク帝国に見る王朝的多元連合制の挫折―あるいは、「ドイツ」をめぐる闘争・2
著者等紹介
マン,マイケル[マン,マイケル][Mann,Michael]
1942年英国マンチェスタ生まれ。オクスフォード大学で博士号を取得。エセックス大学上級講師、ロンドン大学政治経済学部(LSE)講師を経て、1987年よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)社会学部教授を務める。専攻は歴史社会学。主な著書として、The Sources of Social Power,Vol.1:A History of Power from the Beginning to A.D.1760,1986(1988年度アメリカ社会学会最優秀学術出版賞を受賞)などがある
森本醇[モリモトジュン]
1937年北九州市生まれ。東京大学文学部イギリス文学科卒業。出版社に勤務の後、フリーの編集者・翻訳者
君塚直隆[キミズカナオタカ]
1967年東京生まれ。上智大学大学院史学専攻博士後期課程修了。神奈川県立外語短期大学助教授。博士(史学)。近現代イギリス政治外交史を専攻
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