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叢書「世界認識の最前線」
アフター・ヴィクトリー―戦後構築の論理と行動

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  • サイズ A5判/ページ数 380p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757140578
  • NDC分類 319.02
  • Cコード C0031

内容説明

ナポレオン戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦、そして東西冷戦。近・現代史を画する4つの戦争の「戦後」を克明に追い、戦勝国による新秩序形成=「戦後構築」の成否を分ける論理と戦略を鮮明に描き出す。国際政治学の俊英による「勝者」への警告。アメリカのイラク統治は、なぜうまくいかないのか。

目次

第1章 秩序の問題
第2章 多様な秩序―勢力均衡型・覇権型・立憲型
第3章 秩序形成の制度理論
第4章 一八一五年の戦後構築
第5章 一九一九年の戦後構築
第6章 一九四五年の戦後構築
第7章 冷戦が終わって
第8章 結論

著者等紹介

アイケンベリー,G.ジョン[アイケンベリー,G.ジョン][Ikenberry,G.John]
プリンストン大学教授。専門は政治学、国際関係論。1954年生まれ。シカゴ大学で博士号取得。国務省政策企画局勤務、ブルッキングズ研究所主任研究員、ウッドロー・ウィルソン国際センター・フェロー、ジョージタウン大学教授を経て現職

鈴木康雄[スズキヤスオ]
自治医科大学教授。専門は英語・ロシア語・国際関係論。1939年東京生まれ。1964年東京外国語大学ロシヤ科卒業後、読売新聞社に入社。モスクワ、バンコク、ワシントン各特派員を経て外報部長。1999年退職し現職
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感想・レビュー

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わび

1
冷戦終結後の展開を見誤ったネオリアリズム理論に対し、新たな説明としてリベラル・インスティテューショナリズムを提示した一冊。ナポレオン戦争と二つの世界大戦、そして冷戦後の処理を検討しながら、戦勝国が中小国を取り込んで安定した秩序を構築するために制度(会議体制、国際連盟、NATOなど)を利用してきたことを示す。すなわち、制度を通じて、主導国は一定程度自身のパワーを抑制しながらも、戦争によって得た優位を永続化するための正当性を得る一方、追従国は主導国による支配と切り捨てという二つの恐怖から逃れることができる。2020/08/24

Krupp

1
ポスト冷戦期に、ネオリアリズムでは西側各国とそれを結びつけるものは解体され、勢力均衡論的な情勢が出現するとされたが、現実にはそうはならなかった。アイケンベリーはこの問に対し国際秩序(国家間の関係、またその相互作用に対する期待を規定する取り決め)の考察を以て答えを提示している。曰く、NATOや日米安保体制、GATT等西側による制度は国家を民主的な枠組みの中に押し留め、またそのメリットを認識させることで、現状の秩序に留まるインセンティブを生じさせる。故に前述のネオリアリズムの予見した情勢は起こらない。2019/08/30

たけふじ

0
ナポレオン戦争、WWⅠ、WWⅡ後の戦後についてそれぞれの覇権国の制度構築の面から描いた本。筆者は「パワーの非対称」と「抑制的コミットメント」が制度安定の理由であるという。パワーの非対称が覇権国を作るのだからそれは前提として、「支配も切り捨てもない」ということを被支配国に納得させられるか否かということが本書の核心。そして本書が書かれたあと(9.11以降)を考えてみると、アメリカの攻撃的コミットメントが増大し、2015年現在ロシアの反抗に遭っている…という現状からもまた筆者の論を裏付けることができよう。2015/11/26

ろーじゃ

0
著者のアイケンベリー氏は国際政治におけるリベラル(理想主義)派の学者で有名です。膨大なパワーを持つ国家でも国際社会の制度の中で活躍する傾向があるとするのが彼の主張。超大国はパワーの行使を極小化し、他国との合意の下での立憲的な秩序制度を極大化させるのが最も良いとしています。2013/06/18

YN

0
アイケンベリー。

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