基礎情報学―生命から社会へ

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基礎情報学―生命から社会へ

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  • サイズ A5判/ページ数 235,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757101203
  • NDC分類 007
  • Cコード C0030

内容説明

本書は情報学についての入門書でも概説書でもない。既存の情報科学や情報工学、メディア論、コミュニケーション論などとは異なる観点から、情報/メディア/コミュニケーションというものをラディカルにとらえ直すことが、本書のねらいである。

目次

第1章 基礎情報学とは何か(基礎情報学;生命情報/社会情報/機械情報 ほか)
第2章 情報の意味解釈(意味と価値;生命システム ほか)
第3章 情報の意味伝達(メディアのつくる擬制;近代社会とマスメディア ほか)
第4章 総括と展望―マスメディアとインターネット(生命/社会/機械の情報学;新たな社会システム)

著者等紹介

西垣通[ニシガキトオル]
1948年東京生まれ。1972年東京大学工学部計数工学科卒業。日立製作所、スタンフォード大学にてコンピュータ・システムの研究開発にたずさわったのち、明治大学教授を経て、現在、東京大学大学院情報学環教授。専攻は情報学・メディア論
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shin_ash

5
細胞の集まり組織でとか人の集まりが社会でとかナイーブな理解で安易な階層構造を考えてしまいがちだが、そこにオート・ポイエーシスな自律性と自律性を否定せず観察者の視点移動でこの階層関係を上手く説明する。そう言う道具立てをもとに情報における“意味”とはなんぞやに迫った論考だと思う。細胞レベルからの連続性を説明できているから生命情報から社会情報、機械情報にシームレスな繋がりを見せる。その繋がりを前提しながら意味の位置づけを炙り出している様に感じた。最終的にはメディア論的な話題になるが、情報、意味と言ったものをどう2022/01/21

tolucky1962

3
工学の範囲を超えた情報学を勉強しなおそうと8年前に買った本を本棚から引っ張り出して、じっくり読んでみました。2013/06/26

Max Brown

3
情報学の基礎となる理論的視座を整備しようと試みる野心的な著作。著者は、「情報」を「生物」から捉えるという前提から出発し、閉鎖的・自己創出的なシステム理論の生物学的知見を導入して、社会システム理論にまで昇華させる。通常の社会システム理論と異なる特徴的な点は、社会システムを階層化(マスコミュニケーションシステム-機能分化システム-心的システム)する点、機能分化システムの観察を社会システムの作動とみなすルーマンに対し、本書は観察者をあくまで心的システムに限定する点である。パースの記号論との比較も面白い。2013/02/28

ネクロス

2
この間著者を含む数名のパネルディスカッション聞いてきたので。情報を生命活動に関わるものとしてとらえていく。「パターンを産み出すパターン」という自己言及的な定義も。続巻も借りたが、時間的にも読めるか怪しい。2014/03/27

Go Extreme

1
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