内容説明
古代中国のホトトギス・カラスを題材に日本古来の俗信や信仰を解明し、東西の古代氏族の実態を探る。また古代の政治情勢や廃太子、中世の太子信仰、天皇陵の改定など、政治と文化の多様な問題を、斬新な視点から追究。
目次
杜鵑の声を厠で聞けば―古代中世の中国と日本の俗信
金烏の史的系譜―大津皇子の臨刑詩をめぐって
伊豆国造小考
「野中古市人」に関する一考察
孝徳朝における政治的情勢
廃太子考―高丘親王と恒貞親王
平安時代における馬寮所管馬の充用
中世法隆寺と聖徳太子関連伝承の再生―法隆寺僧顕真と調子丸、法華山寺僧慶政と太子御影
中世西芳寺の歴史と庭園観
天武持統天皇陵の改定―見瀬丸山古墳と野口王墓古墳
日本美術史の古代憧憬―岡倉天心と荻原守衛