内容説明
これから哲学を学ぶ人びとのために現代で最も関心のある哲学的思考の主題を選び、諸科学の成果をふまえ、哲学とは何か、を現代的観点から哲学的術語を用いず、平明に解説した。
目次
1 愛知の学としての哲学
2 心の哲学
3 認識の問題
4 言語の哲学
5 科学の方法
6 自然と数
7 人間の本性
8 行為と倫理
9 美と言語表現
10 社会とコミュニケーション
11 哲学の将来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
7
表紙に「これから哲学を学ぶ人びとのために――哲学的術語を用いず、平明に解説した」とあるけれど、この本の内容の大半はこれから学ぼうとする人向けとは思えず、平明な解説をしているとも思えなかった。冒頭の編者の沢田允茂さんが担当している文章は良かったけど、それ以外の大半は哲学的術語を用いて、既にある程度哲学に理解がある人には通じるであろう、屈伸の不十分な跳躍がなされた文章が横行している。既知の人間には、その解説に傲慢が起こるのだという例である。哲学入門には他によい本があることは間違いない。2015/09/12