内容説明
本書の課題は、1980年代以降、途上国に荒れ狂った新自由主義とグローバル化(新自由主義型グローバル化)の影響を、「国家‐(市民)社会」関係の解体、変容、再構築の視点から検討し、「下からの」自立的運動、制度、また市民社会の拡大を通じて、新自由主義的影響を乗りこえる現実的可能性を、ケーララやブラジルの事例を踏まえ考察する。
目次
序章 グローバル化時代の「国家‐社会」関係構築へ
第1章 ポストコロニアル期の「国家‐社会」関係
第2章 アナーキー化する「国家‐社会」関係―グローバル化時代における国家変容
第3章 「国家‐社会」関係の新たな地平に向けて
第4章 「市民社会」を取り込む国家の戦略と再編の企て―メキシコと南アフリカの事例から
第5章 「分権型」ローカル・ガヴァナンスの挑戦―インド・ケーララの事例
第6章 相互エンパワーする「国家‐社会」関係―ブラジルにおける参加・民主主義・権力
終章 重層的な民主的ガヴァナンス構築へ
著者等紹介
松下冽[マツシタキヨシ]
1947年東京都に生まれる。1970年早稲田大学第一法学部卒業。1985年明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士後期課程単位取得退学。立命館大学国際関係学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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