出版社内容情報
鬼を追い、星を観た晴明。いざ、陰陽の世界へ。
内容説明
安倍晴明(九二一~一〇〇五)平安期の陰陽師。土御門家の祖。説話や伝説に彩られた安倍晴明の実像はいかなるものだったのか。平安時代の諸記録から多様な陰陽道祭祀や儀礼の現場を復元し、「術法の者」としての生涯を明らかにすることで、従来とは異なる新しい晴明像を描きだす。
目次
安倍晴明の“現場”へ
鬼を追う晴明
「陰陽師・安倍晴明」の登場まで
天徳四年内裏焼亡す
岡野玲子『陰陽師』の作品世界
『占事略決』という書物
すそのはらへしたる
民間「陰陽師」の系譜といざなぎ流
「道の傑出者」
冥府の王・泰山府君
天界と冥界の奥処へ
その後の「安倍清明」
著者等紹介
斎藤英喜[サイトウヒデキ]
1955年東京都生まれ。法政大学文学部卒業。日本大学大学院博士課程満期退学。椙山女学園大学短期大学部助教授、仏教大学助教授などを経て、現在、仏教大学文学部教授。専攻は、神話・伝承学研究
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感想・レビュー
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ぐっちー
14
私が卒論を書いてた当時はまさにブームの始まりだった。その頃よりずっと研究が進んだ。それでも2004年の刊行なので現在はもうちょっと進んでるかな。当時の私の晴明像は典拠不足でほとんど妄想だったんだが、良い線は行ってたんだなと安心(笑)。蔵人所陰陽師という肩書きを作ることで単なる官僚の枠を超えて帝に直接働きかけることができたというのは大きいな。韓国のあの人もそういうポストに就いてたら、バレなかっただろう。さておき、岡野玲子『陰陽師』七巻以降を理解するには良いテキストでもあります。2016/11/26
そーだ
0
最後の章は、自分の専門分野に引き付けすぎな気がした。2012/07/16