“衣裳”で読むイギリス小説―装いの変容

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  • サイズ A5判/ページ数 269,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784623040513
  • NDC分類 930.26
  • Cコード C3097

内容説明

イギリス小説では衣裳をどのように表象してきたのだろうか。紳士の国イギリスはジェントルマンにふさわしい衣裳を考案し、背広の由来はロンドンのセヴィル街からきている。女性の衣裳もエリザベス1世にみられるように長い間、歴史の表舞台を歩いてきた。自己を明確に表すメディアであると同時に、時代のメディアともなる衣裳をイギリス小説の中に追っていくと、文化と文学の豊かな鉱脈がみえてくる。

目次

1 衣装への歴史的な視線(裸体と衣裳―楽園を追われて;一九世紀女性の流行意識―ファッション・プレートと小説に見る;ヴィクトリア時代の下着革命―女性の身体意識の変容 ほか)
2 衣裳物語として読む作品(“セクシュアリティ”を身にまとう―ハーディの後期作品とヌード画;黒い僧服と白い下着―『ダブリン市民』と『若い芸術家の肖像』を読む;衣服と宝石と脚と―衣装物語としての『オーランドー』 ほか)
3 装うこと、生きること(ドレスメーカーから苦汗労働へ―お針子小説の変遷;ウェディング・ドレスを読む―暴力と優しさ;ダンディたちの意匠―落日の最後の煌めき ほか)

著者等紹介

久守和子[ヒサモリカズコ]
1942年生まれ。フェリス女学院大学文学部教授

窪田憲子[クボタノリコ]
1946年生まれ。都留文科大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Koning

23
タイトルで語れることよりフェミニズム的ジェンダー論が多いのと、どうしてもビクトリア朝時代に偏っちゃうのは仕方ないのかなー?という感じ。オーランドの分析は面白いんだけど、論集なのでどうしてもとっちらかっちゃうのは仕方ないのかなぁ?という気はするんだけど、各人好きにやってるというべきか(汗。実に微妙でございました。2015/10/10

giraffer SACHIヽ(*^^*)ノ少しずつですが毎日読んでます!

20
少しずつ読んだ。 12人の方が〈小説の中の服に焦点を当てて〉考察⁉︎されてるもの。 この中で、今回私が特に気になったのは、エリザベス1世時代から20世紀前半までの400年も生き、途中で男性から女性に性転換したという主人公を描いたヴァージニア・ウルフの『オーランド-』。 どうやら、《ガーディアン必読小説》の1冊のよう。 楽しみがまた増えた(*^^*)2016/01/12

viola

8
衣食住シリーズ第1弾。うーん、食のほうが面白かったな!という印象です。面白いことは面白いのだけれど・・・・。どうしてもヴィクトリア朝前後になってしまうのは仕方ないですよね。でも、イギリス現代小説までも網羅しているのがスゴイ。 引き続きインテリアも読みます。2011/02/27

madhatter

2
概説書ではなく、複数の著者による論文集。非常に興味深い内容だが、対象が「女性」或いは「セックス−ジェンダー」のものが殆どで、男性を扱ったものが少ないのは残念。また、取り上げられている作品は既読のものが多く、理解にさして支障はなかったが、所謂英文学のコード自体をよく知らないため、その理解が十分なものであるかは不明。それを踏まえて、以下に敢えて疑問を提示してみたい。(以下コメント欄)2011/11/26

あきら

1
オーランドーの話が気になった2014/05/24

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