「インテリア」で読むイギリス小説―室内空間の変容

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  • サイズ A5判/ページ数 289,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623037520
  • NDC分類 930.26
  • Cコード C3097

出版社内容情報

【内容】
インテリアから見るイギリス小説の面白さ――
イギリス小説に描かれた〈室内空間=インテリア〉を手がかりとして、イギリスの文化・歴史の理解に迫りながら小説の具体的な事物の描写を通して、作品世界のより深い読み取りを目指した。通常は人間関係のドラマの背景に過ぎないと思われがちな室内のモノたちだが、あえてその存在に意識を向けると、より豊かな物語が見えてくる。

【目次】
 一 インテリアの歴史的表象
1 インテリアという表象
2 カントリー・ハウスと室内空間
   ―ジェイン・オースティンの館に触れて
3 もの溢れるヴィクトリア朝と作家たち
4 ウィリアム・モリスとアーツ・アンド・クラフツ運動      
   ―デザイン思想と社会改革のヴィジョン
5 世紀末の開かずの間
   ―『ドリアン・グレイの肖像』の室内装飾をめぐって
 二 作品に読むインテリア
6 〈インテリア小説〉としての『嵐が丘』
   ―バルテュスの挿絵を手掛かりに
7 鏡で読み解く『ヴィレット』
8 〈見せる〉ことと〈使う〉こと
   ―エリザベス・ギャスケルの『北と南』における〈家〉の条件
9 寝台に横たわる人びと
   ―イヴリン・ウォーとカントリーハウス
 三 生の空間を求めて
10 部屋の文学・家の文学
   ―E.M.フォースターのインテリア
11 〈子ども部屋〉にひそむ驚異
   ―イギリス児童文学にみるインテリアの表象
12 移動する部屋
   ―イシグロ、ロレンス、チャトウィンに見る断念の形影
13 変容する女たちの部屋―ドラブル、カーター、
   ブルックナー、レッシング、マードック

内容説明

イギリス小説の魅力へのアプローチはさまざまに考えられるだろう。本書は、イギリス小説に描かれた「室内空間=インテリア」を手がかりとして、イギリスの文化・歴史の理解に迫りながら、小説の具体的な事物の描写を通して、作品世界のより深い読み取りを目指した。通常は人間関係のドラマの背景に過ぎないと思われがちな室内のモノたちだが、あえてその存在に意識を向けると、より豊かな物語が見えてくる。

目次

1 インテリアの歴史的表象(インテリアという表象;カントリー・ハウスと室内空間―ジェイン・オースティンの館に触れて;もの溢れるヴィクトリア朝と作家たち ほか)
2 作品に読むインテリア(「インテリア小説」としての『嵐が丘』―バルテュスの挿絵を手掛かりに;鏡で読み解く『ヴィレット』;「見せる」ことと「使う」こと―エリザベス・ギャスケルの『北と南』における「家」の条件 ほか)
3 生の空間を求めて(部屋の文学・家の文学―E.M.フォースターのインテリア;「子ども部屋」にひそむ驚異―イギリス児童文学にみるインテリアの表象;移動する部屋―イシグロ、ロレンス、チャトウィンに見る断念の形影 ほか)

著者等紹介

久守和子[ヒサモリカズコ]
1942年生まれ。フェリス女学院大学文学部教授

中川僚子[ナカガワトモコ]
1957年生まれ。大東文化大学経済学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

34
衣食住3部作の最後はインテリア。お約束のようにウィリアム・モリスだったり、ヴィクトリアンなあれこれだったりが並ぶということでジョージアン成分が足りない(いや、そういう本じゃないから)。でも口絵の写真だったりはやはり見ていて楽しいのと代表的な小説は一応網羅してるよなーという感じで、食がよすぎたせいかどうも印象がぱっとしなかったです(汗。色気より食い気ってのが正解なんだなー(汗2015/10/22

viola

8
イギリス文学のインテリアといえば、『嵐が丘』を思い浮かべるのですが・・・やはりありました! 衣食住シリーズこれで読破となりますが、この「インテリア」が最も文学作品を読んでいるという前提な気がします。読んでいなくて面白いと思えたのは『ヴィレット』くらい・・。如何に自分が読んでいないか、痛感させられました。 「食で読むイギリス小説」が一番面白かったなぁ。2011/04/02

きりぱい

4
既読の作品についての解説はそれとして、鏡の話や作品のインテリアから見えるドラマなど、興味深い部分もあるのだけれど、全体的には「<食>で読む・・」ほどは面白くなかったかな。2009/06/20

κενον

1
バルテュス関連だけ読んだ2014/06/02

あきら

1
ヴィクトリア・エドワード朝の資料として読んだ。その点に関してはかなり役立ったと思う。 引用して、センテンスごと分かれている。更にテキストも平坦なので読みやすさには不満がない。2014/05/18

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