出版社内容情報
【内容】
インテリアから見るイギリス小説の面白さ――
イギリス小説に描かれた〈室内空間=インテリア〉を手がかりとして、イギリスの文化・歴史の理解に迫りながら小説の具体的な事物の描写を通して、作品世界のより深い読み取りを目指した。通常は人間関係のドラマの背景に過ぎないと思われがちな室内のモノたちだが、あえてその存在に意識を向けると、より豊かな物語が見えてくる。
【目次】
一 インテリアの歴史的表象
1 インテリアという表象
2 カントリー・ハウスと室内空間
―ジェイン・オースティンの館に触れて
3 もの溢れるヴィクトリア朝と作家たち
4 ウィリアム・モリスとアーツ・アンド・クラフツ運動
―デザイン思想と社会改革のヴィジョン
5 世紀末の開かずの間
―『ドリアン・グレイの肖像』の室内装飾をめぐって
二 作品に読むインテリア
6 〈インテリア小説〉としての『嵐が丘』
―バルテュスの挿絵を手掛かりに
7 鏡で読み解く『ヴィレット』
8 〈見せる〉ことと〈使う〉こと
―エリザベス・ギャスケルの『北と南』における〈家〉の条件
9 寝台に横たわる人びと
―イヴリン・ウォーとカントリーハウス
三 生の空間を求めて
10 部屋の文学・家の文学
―E.M.フォースターのインテリア
11 〈子ども部屋〉にひそむ驚異
―イギリス児童文学にみるインテリアの表象
12 移動する部屋
―イシグロ、ロレンス、チャトウィンに見る断念の形影
13 変容する女たちの部屋―ドラブル、カーター、
ブルックナー、レッシング、マードック
内容説明
イギリス小説の魅力へのアプローチはさまざまに考えられるだろう。本書は、イギリス小説に描かれた「室内空間=インテリア」を手がかりとして、イギリスの文化・歴史の理解に迫りながら、小説の具体的な事物の描写を通して、作品世界のより深い読み取りを目指した。通常は人間関係のドラマの背景に過ぎないと思われがちな室内のモノたちだが、あえてその存在に意識を向けると、より豊かな物語が見えてくる。
目次
1 インテリアの歴史的表象(インテリアという表象;カントリー・ハウスと室内空間―ジェイン・オースティンの館に触れて;もの溢れるヴィクトリア朝と作家たち ほか)
2 作品に読むインテリア(「インテリア小説」としての『嵐が丘』―バルテュスの挿絵を手掛かりに;鏡で読み解く『ヴィレット』;「見せる」ことと「使う」こと―エリザベス・ギャスケルの『北と南』における「家」の条件 ほか)
3 生の空間を求めて(部屋の文学・家の文学―E.M.フォースターのインテリア;「子ども部屋」にひそむ驚異―イギリス児童文学にみるインテリアの表象;移動する部屋―イシグロ、ロレンス、チャトウィンに見る断念の形影 ほか)
著者等紹介
久守和子[ヒサモリカズコ]
1942年生まれ。フェリス女学院大学文学部教授
中川僚子[ナカガワトモコ]
1957年生まれ。大東文化大学経済学部教授
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