出版社内容情報
【内容】
ドル体制の展開期からその論理を実証的に検討し,欧州通貨統合を前に台頭するマルク,またアジアにおいてドルと拮抗する円など,現在の歴史的進行を把握し,21世紀の国際通貨体制を展望する。
【目次】
第1章 国際通貨、国際信用連鎖、ドル体制
1 国際通貨とドル体制
2 「為替媒介通貨」論と為替調整取引
3 ドル・国際信用連鎖
第2章 アメリカ経常収支赤字とファイナンス
1 アメリカ国際収支構造の推移
2 米経常収支赤字のファイナンスと各国の対米証券投資
3 米赤字のファイナンスと銀行収支
第3章 80年代の日本の対外投資
1 80年代の日本の対外投資とドル体制
2 3つのタイプの対外投資と本邦為替銀行
〔補論〕ドイツ、アジアNIEsの国際収支と対外投資
第4章 ERMにおけるマルクとヨーロッパ通貨統合
1 マルクの国際化の現状と「マルク圏」形成の展望
2 ERMにおけるマルク
3 ERMの危機と通貨統合の展望
第5章 マルクの為替媒介通貨と為替調整取引
1 外国為替市場におけるドルとマルク
2 マルクの為替媒介通貨化の諸要因とマルク資金の供給
3 為替調整取引とマルク
第6章 アジアの貿易・投資とオフショア市場
1 アジアの貿易・投資
2 ユーロ・円市場とアジアのオフショア市場
第7章 アジアにおける円とドル
1 アジアにおける円の利用
2 アジアにおけるドル止揚の展望
第8章 日本の対外取引におけるドルと円
――本邦為替銀行の対外ポジションと「為替需給」――
1 国際収支構造の変化と為銀ポジション
2 1991年の国際収支各項目の通貨区分と「ドル等外貨残高」
3 通貨別為銀ポジション
内容説明
ドル体制は1980年代中期からはっきりと後退の局面に入った。西ヨーロッパの外為市場ではマルクが基軸通貨になりつつある。また、ヨーロッパ通貨統合構想は予断を許さないものになっているが、21世紀初頭には紆余曲折を経ながらも進展しよう。それでは、アジアで円は国際通貨になりうるのだろうか。アジアでのドルと円の拮抗を検証し、21世紀の国際通貨体制を展望する。
目次
第1章 国際通貨、国際信用連鎖、ドル体制
第2章 アメリカ経常収支赤字とファイナンス
第3章 80年代の日本の対外投資
第4章 ERMにおけるマルクとヨーロッパ通貨統合
第5章 マルクの為替媒介通貨化と為替調整取引
第6章 アジアの貿易・投資とオフショア市場
第7章 アジアにおける円とドル
第8章 日本の対外取引におけるドルと円