人はなぜ太りやすいのか―肥満の進化生物学

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人はなぜ太りやすいのか―肥満の進化生物学

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  • サイズ B6判/ページ数 392p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622085539
  • NDC分類 493.12
  • Cコード C0045

出版社内容情報

人類は太り続けてきた。肥満人口は1980年から倍増し、肥満を含む過剰体重者の割合は1位のクック諸島で81%、ファストフード大国アメリカで72%に上る(WHOのデータ)。肥満自体は新しい現象ではないが、これほどの流行は近年の事象である。
種としての誕生以来、人類は食物獲得のためによく身体を動かし、あり余る食物に恵まれることが稀な環境で数十万年を生き延びた。生存のための適応は、当然エネルギー摂取効率を高める方向に働いた。現代になって初めて、高カロリー食が市場に溢れ、身体活動は余暇のスポーツという贅沢に変わったが、身体は過去の進化の刻印をとどめている。エネルギーの過剰蓄積への歯止めが弱い体で、人類は飽食の時代を迎えたのである。進化の過程で大型化した脳を支えたのが脂肪だったこと、脳の発達のために赤子が脂肪を豊富に蓄えて生まれてくることも、太りやすさの背景にある。
本書は人の肥満に進化生物学的アプローチを中心に迫った先駆的な仕事。代謝、内分泌、熱力学、遺伝、エピジェネティクスに及ぶ膨大な知識を集約し、複雑に相関する人体の生理を解き明かした。肥満は様々なリスク要因となるが、脂肪は人に必須である。病気への抵抗や女性の生殖に利益をもたらす。過度の痩身は逆に不健康を招く。カロリーや血糖値ばかり気にすることも、バランスを崩す可能性がある。どうしたら健康でいられるのか。近道はないが、確実な道へのヒントを本書は示している。

内容説明

世界中で増加する肥満。背景には進化的適応がある。太る仕組みを知ることで分かる真の健康。それを手に入れるには?近道はないが、確実な道のヒントがここに。

目次

はじめに―ヒューマンバイオロジー、進化、肥満
肥満への道
私たちの遠い昔の祖先
食事の進化
進化、適応、ヒトの肥満
進化、適応、現代の試練
エネルギー、代謝、生命の熱力学
情報分子とペプチド革命
食欲と飽満
食べるための準備を整える〔ほか〕

著者等紹介

パワー,マイケル・L.[パワー,マイケルL.] [Power,Michael L.]
アメリカ産科婦人科学会上級研究員。スミソニアン国立動物園所属動物科学者

シュルキン,ジェイ[シュルキン,ジェイ] [Schulkin,Jay]
アメリカ産科婦人科学会研究部長。ワシントン大学産科婦人科学部客員教授。ジョージタウン大学神経科学学部特任教授

山本太郎[ヤマモトタロウ]
長崎大学熱帯医学研究所・国際保健分野主任教授。1990年長崎大学医学部卒業。長崎大学大学院博士課程病理学系専攻修了(博士医学)。東京大学大学院医学系研究科博士課程国際保健学専攻修了(博士国際保健学)。京都大学、ハーヴァード大学、コーネル大学、および外務省勤務等を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kitten

11
図書館本。タイトル見て借りたけど、かなり難解。なぜ太るのか?そりゃ、摂取エネルギーが多いから。カンタンに言うと食べるから。では、なぜ食べるのか?食欲のメカニズムや遺伝の話、分子生物学の内容盛りだくさん。そして、一番肝心な、「 どうしたら、太らないのか」の記載はほとんどなかった。肥満は、エピデミックとも言えるらしい。確かに、多くの人の健康を損ねてるな。メタボリックシンドロームのお話もでてきた。昔、勉強したような。2023/02/09

Iwata Kentaro

11
献本御礼。格式高いみすず書房で、ぼくもここから訳本を出せたのを光栄に思っているが、その一方でみすずの自然科学系の本はときどき「トンデモ本」が混じっている。そこで訳者が大事になるのだが、山本先生がお訳しになった本なら信用できる。名著ばかり。本書もそうで、肥満というコモンな現象の複雑さを明快に説明している。それは歴史的、進化的、人類学的、文化的、かつ分子生物学的な現象なので、いわゆる人文科学だけで押してもだめで自然科学だけでもダメ。レプチン投与とかが解答ではないし、「こうすれば痩せる」は幻想なのだ。ほんと名著2023/01/07

DEE

10
生物学者が書いた、人間を一つの生物とした場合にどうして人間は肥満し続けるのかを問うた内容。 こうすれば痩せられるみたいな軽い内容ではなく、歴史や進化過程からその謎に迫っていく。 なにしろ書かれている分野が、歴史、進化論、社会学、生理学、特に神経系と内分泌系と多岐にわたり、どれか一つでも基礎知識ぐらいはないと厳しいかもしれない。 レプチンとインスリンとグレリンの関係は以前から調べようと思っていたので渡りに船だったが、分子生物学的な部分は追っていくだけで精一杯… すごく面白かったけどね。2017/11/04

犬養三千代

7
1960年から始まった急激な肥満人口の増加についての進化生物学からのアプローチ。一番の肥満化地域は南太平洋の島々。遠い祖先の脳の増大がその縁因とか。笑えたのはマクドの清涼飲料水の量の増加。7オンスから42オンスへ。 ピマインディアン、アメリカとメキシコでは、メキシコの人達のほうが肥満は少ないとのこと。 ズキンアザラシの赤ちゃんだけがヒトの赤ちゃんより体脂肪率が高いとのこと 「現代になって怠け者でいられるという贅沢がヒトに与えられた」ということはやはり活動量を少しずつ増やすことが大切。2017/09/23

belier

5
やわらかい題名に騙されてはいけない。専門用語が大量に湧き出てくるハードな本だ。残念ながら自分は、この情報量を満足に消化しきれず、肥満の進化生物学についての知識は痩せたままだ。この場合いいことではないが。とはいえ、いくつか頻繁に出てくるホルモンの名前は記憶に残ったし、男性と女性の肥満の仕方の違い、人間の赤子の特徴など面白い話も多く楽しめた。2017/12/28

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