出版社内容情報
市、大市、行商、国際的な遠隔地交易など交換の変遷を辿りつつ、商人の活動を浮き彫りにする。
内容説明
市(いち)、大市(おおいち)、行商、国際的な遠隔地交易。その変遷をたどりながら、中世から産業革命へといたる時代の商人の活動を浮き彫りにする。ブローデルは、タイム・マシーンを駆って、時間と空間を越えた世界をわれわれの前に展開する。
目次
第1章 交換の道具
第2章 市場を前にした経済
第3章 生産あるいは他人の領分における資本主義
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
3
資本主義の目的は「権力の蓄積」であると著者は言う。分業と商業、文明と国家のベースとなる都市が城壁を拡大方向に作り直されるに従って、市が立ち、都市や組合に管理されながらその頻度を増す。市は使用価値を交換価値に変える場だが、著者の調べではほとんどの市は使用価値しか持たない。が、売り手と買い手が馴染みになり、信用が生まれると信用の軽重を表す手形が現れ、債権と債務の関係が生じて交換価値が現れる。季節的または腐りやすい農産物などの仕入れに関する先を見越した調整が可能になる。そしてこれら交換を調整する大商人が現れる。2020/06/06
俊太郎
0
為替、手形あたりは類書を読んでもそうなのだけど、いまいち理解が進まない。そんな時代にこんな紙切れでホントに振り出せたの?という気になる。出せたのだろうけど。2018/02/23