内容説明
苦難な闘争を経てボリシェヴィキ革命が成功し、ロシアの地に初めてソヴェト権力が出現した。しかし重要な歴史的選択、すなわち革命政府の路線をめぐって、トロツキーの永久革命か、スターリンその他の一国社会主義か、そのいずれをとるかが、革命数年後の最大の課題となった。本書はその現実的推移としての党内闘争のさまざまな面を明らかにしつつ、一国社会主義の政治的側面の分析をすすめる。これは『ボリシェヴィキ革命』につづく1924‐26年のソヴェト・ロシア史の見事な歴史叙述である。
目次
第1篇 党内闘争(『十月の教訓』;一国社会主義;三人組の不和;文学論争;コムソモール;権力への策略;第14回大会;新たな戦列;一枚岩の党)
第2篇 ソヴェト制度(連邦と共和国;リージョナリゼーション;ソヴェト活発化;赤軍;秩序と安全)
注解(地方財政;農民相互扶助委員会;革命的合法性)