出版社内容情報
犯罪と刑罰に関する法律から成る刑法は,私達の日常生活と密接に関わる法典である。それゆえ市民に理解され行為規範として機能すべきであるにもかかわらず,刑法学は難解との印象を持っている人が多い。本書は犯罪の理論的把握,刑罰の根拠や刑法の機能などの基本的問題をできるだけ平易に具体例をあげて解説,刑法学が誰にも理解できる身近な法律であることが理解できるだろう。また刑法典のほか,経済刑法やコンピュータ犯罪法など社会生活を営んでいく上で重要な意義を有する特別刑法についても言及している。
1.刑法とは何か
2.刑法はいかにして実現されるか
3.刑法の基本原則
4.刑法の機能と適用範囲
5.犯罪論の体系
6.構成要件該当性
7.違法性
8.有責性
9.未遂と共犯
10.罪数論と刑罰論
11.個人的法益に対する罪(1)-生命・身体に対する罪
12.個人的法益に対する罪(2)-自由・名誉等に対する罪
13.個人的法益に対する罪(3)-財産に対する罪
14.社会的法益・国家的法益に対する罪
15.コンピュータ犯罪と経済犯罪