内容説明
「そもそも社会部とは、人の死を掘り下げて取材することが仕事だ。その原点に立ち返りたい」「死を考えることは命の尊さを考えることではないか」。この連載は、そうした新聞記者たちの自問自答から生まれ、そして書籍化された。第14回坂田記念ジャーナリズム賞受賞。
目次
第1章 なぜ人を殺してはいけないか
第2章 喪の作業―JR事故の遺族たち
第3章 償い―JR事故から二年
第4章 「三万人」の叫び
第5章 死刑のある国
第6章 最期をどこで迎えますか
第7章 葬送の行方
最終章 戦争と平和
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
254
倫理観というのが本書を読むと欠如した人が多いなと感じたが、遺族の方などの話しは本当に辛いなと思う。2019/01/24
たまきら
28
死をめぐる様々な現場を切り取った長期取材を一冊にまとめたもの。教科書というとちょっと違う気もするけど、取材にあたった人たちの戸惑いや危惧がそのまま書かれていて、親として考えさせられる部分もあった。圧倒的に感じるのがコミュニケーション不足。行動の背景に、深い洞察がないというか…。なぜ人を殺してはいけないか、にどういう立場でどう答えるべきか。もし娘を殺されたら、「赦す」と言えるだろうか。2019/03/15
肉尊
17
「なぜ人を殺してはならないのか?」この問が出てくる自体ナンセンス!「生命は大切って幼稚園で習わなかった?」と言って誤魔化そうとする大人が多い。デス・エデュケーションの一環として、みんなで育てた豚のPちゃんを食べよう!という教育は斬新。「お陰様で」や「頂きます」といった挨拶にもあるように、我々は誰かの犠牲でもって生かされているのだ。他人に寄り添うという態度は、生と死に関わらず、他者理解の原点であり、自分が死の問題と直視するうえでも、考えるヒントになりうると思う。2021/11/22
青龍
16
図書館本。他の本との関連で借りたもの。予想外に盛りだくさんの内容だったけど、サブタイトルが合っていない気がする。死が日常から離れてしまったというのは、実感。2019/02/08
活字の旅遊人
9
教育です。