出版社内容情報
第57回野間児童文芸賞を受賞後、注目作家の最新作。
小学4年生の真青(まお)の最近の悩みは、幼馴染の6年生 真姫ちゃんが冷たいこと。クラスの友達といるところに声をかけるだけで、すごく嫌な顔をするし、いつも私を子供扱い。真姫ちゃんは来年、中学生になる。特別で大切な1年はあと少ししかない。
----たった2年しか違わないのに、成長に合わせて、お互いが見ている世界や環境も少しずつ変わっていく毎日。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タカギ
31
児童書。字が大きくて挿絵が可愛い。30分程度で読める。小学4年生の真青は2歳上の幼なじみ・真姫が大好き。でも最近真姫は冷たくて意地悪で、他の友達が一緒だと真青を無視したりする。昔みたいに仲良しに戻りたい真青は、色々頑張るけれど…。世界が広がるにつれて、人間関係が変わっていくのは当たり前だけど、“空気が読めない”真青は真姫にまとわりついてうざがられる。あー、それじゃダメなんだよ、ともう少し大人になると分かるのだけど。それでも最後は少し成長した真青がいて良かった。2020/08/15
信兵衛
26
友情物語としてさらっと読み終えられてしまう作品かもしれませんが、大人が読んでも含蓄のある、大事にしたいと思うストーリィ。2020/06/14
白雪ちょこ
23
小学6年生と4年生という、年の差3人が繰り広げる女子特有の物語。 おしゃれが大好きな真姫ちゃんと、彼女のことが大好きで、常にベタベタと一緒にいたい真青ちゃん。 好きだからこそ嫌いな態度を、意地悪なことをしてしまう。 それは小学生特有の、子供の純粋な心理ともいえる。 大人の私はあまり共感できる部分がなく、特に真姫ちゃんは、急に無視したりと意地悪な態度の子だなと思ってしまったので。 女の子という生き物は、常に誰かと群れていたいもの。 その難しい描写を、うまく描けていたと思う。2023/04/02
杏子
20
小学校4年生と6年生って、近いようで、遠いのかも?大人になったらたった2つ差なんてないようなものなのに。ほんとに女の子同士の友情ってめんどくさい。とくに3人組になった時のこと。2人だけ仲良く話して、一緒にいるのに自分が透明人間になったみたい、ってその気持ちわかるなぁ。戸森さんは今後も注目の作家のお一人だと思う。「ぼくたちのリアル」「十一月のマーブル」「ゆかいな床井くん」みなよかった。2020/06/22
Yutaka Matsuzawa
12
戸森しるこが好きなので読んでみた。小四の真青は幼なじみの小六真姫が大好き。いつも一緒にいたいのだが最近の真姫はなんだか冷たい。小学生も高学年になると大人びてきて縦よりも横の繋がりが大切になってゆく。その心の変化を戸森しるこは小学生が読んでも分かるよう優しく丁寧に書いている。小学生の私も兄の友達が家に来ると楽しいので一緒にいたかった。でも兄は嫌がったな。懐かしい。2020/09/18