出版社内容情報
地方の一弁護士・馬袋鶴之助の経歴と残された膨大な弁護資料をもとに,日本近代における在野学識法曹の形成と展開の軌跡を辿り,法制史研究に新たな領野をひらく。
内容説明
1864年、出生。1887年、東京法学校卒業。1888年、代言試験に合格し横浜にて代言開業。1893年、豊岡にて弁護士開業。1930年まで豊岡で弁護士として活動。馬袋鶴之助のこの経歴は、日本近代における在野学識法曹の形成と展開の軌跡をそのまま表現している。本書は、この馬袋鶴之助の残した膨大な弁護史料と判決原本をつきあわせ日本法制史研究に新しい領域をつくりだそうとするものである。
目次
近代日本の社会規範構造と法曹
第1部 明治期(明治期弁護士活動の概観―馬袋家史料と判決原本による考察;近代学識法曹の誕生―明治20年代の弁護士活動;馬袋鶴之助の刑事弁護;経済紛争の法的処理―明治期の馬袋の銀行代理事件を中心に)
第2部 大正期(1917(大正6)年の馬袋の弁護士活動
1922(大正11)年の馬袋の弁護士活動)
著者等紹介
川口由彦[カワグチヨシヒコ]
1956年生。法政大学法学部
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