出版社内容情報
同じ自治体や国に暮らすからといって、人びとがかならず利害を共有するとは限らない。行政の境界を越え、その地域に居住しない人も含めた利害関係者(ステークホルダー)は、協働して地域の将来像を描くことができるのか。利害が複雑に絡みあう現代において、原発など迷惑施設・危険施設を例にとり、民主的な意思決定を実現するための新たな政治主体像を提起する。
内容説明
影響を受ける人びとこそ政策の決定にかかわるべきだ。原発や環境問題など争点ごとに利害関係者を定め、持続可能な社会における新たな主体像を模索する。
目次
序文 なぜデモクラシーか
第1章 なぜステークホルダー・デモクラシーか
第2章 ステークホルダー分析―民主的統治主体の定位
第3章 ステークホールディング―主体化へ向けた基本権保障
第4章 マルチステークホルダー・プロセス―民主的統治への多回路化
第5章 ステークホルダーによる民主的統治
結語 織り成されるヴィジョン
著者等紹介
松尾隆佑[マツオリュウスケ]
一橋大学社会学部卒業、法政大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。博士(政治学)。現在、法政大学兼任講師。専門は、政治学、政治理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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