内容説明
戦後日本の社会・政治理論、とりわけ市民政治理論の形成と展開に大きな成果を挙げた著者が、半世紀以上に及ぶ研究と運動の足跡を回想しつつ、現代政治の焦点を縦横に語る。市民政治思想史研究に始まり、大衆社会論、都市型社会、シビル・ミニマム、政策型思考、公共政策、自治体再構築、市民立憲等々に及ぶ広範かつ鋭い問題提起は、国・自治体の政策を問い続け、市民の政治参加と政治的成熟を促してきた。その理論と発言は、国際化と分権化の時代にますます重みを増してきている。詳細な「松下圭一著述目録」を収める。
目次
1 現代政治と私の考え方(市民政治理論の形成史;現代理論としての大衆社会論 ほか)
2 公共政策づくりにとりくむ(政策開発・政策研究の背景;政策型思考の熟成が急務;政策循環・制度決定;政策型思考と科学型思考;補論 公共とは何か)
3 自治体再構築の起点(都市型社会の画期性とその特性;自治体は政治責任をもつ政府 ほか)
4 市民立憲からの憲法理論(戦後憲法学と憲法課題との分裂;理論軸の設定と憲法動態;歴史軸の展望と改憲問題;「整憲」「修憲」「加憲」の発想;基本法運用への新思考)
著者等紹介
松下圭一[マツシタケイイチ]
1929年福井県に生まれる。法政大学名誉教授。元日本政治学会理事長、元日本公共政策学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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